中国人研究者の郭広猛博士

中国人研究者の郭広猛博士

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 世界的な科学者である村井氏をして、後継者と言わしめる郭博士とは何者なのか──本人に話を聞いた。

 郭博士はJESEAに入るまで、中国で研究者としての道を歩んでいた。生まれは河南省南陽市。貧しい地域だったという。

「私は凄腕の研究者ではありません」

 郭博士はそう謙遜するが、経歴には目を見張るものがある。

 子供の頃から勉強に打ち込んだ郭博士は、1994年に中国海洋大学の工学部地理学科に入学した。大学で、好きな研究で人の役に立ちたいという思いを抱くようになり、研究者の道に進むことを決意。その後、中国地質大学へと進み、2004年には中国科学院地理学研究所で地理情報システムの博士号を取得した。

 中国科学院は、今年6月、国際的な総合科学誌『Nature』の世界研究機関ランキングで10年連続の1位となった、世界最高の学術機構の一つとして知られている。ちなみに2位はハーバード大学で、東京大学は14位だ。

 その中国科学院で、郭博士は2006年に准教授に就任し、同年からリモートセンシング(遠隔探査)を使った森林火災予測の研究を始めた。リモートセンシングは、測量学の技術の一つであり、村井氏と同じ専門分野である。

 研究者としての転機が訪れたのは、2008年のことだった。郭博士が語る。

「同年5月に中国史に刻まれる大災害となった四川大地震が起きました。死者・行方不明者数は約8万7000人。そんな悲惨な状況を見て、居ても立ってもいられず、“今後、私は同じ自然災害でも地震を予測する研究をしなければならない”と考えました」

 郭博士は地震予測を研究すべく同年に南陽師範大学の教授へと転じた。そこでは、リモートセンシングの技術を活かし、地震発生の前に震源付近から噴出されるガスを衛星画像で解析し、地震に繋がる異常を捉える研究に打ち込んだ。

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