芸能

「海老蔵丈の覚悟と成田屋一門の絆」市川九團次×大谷廣松、2人の先輩後輩対談

市川九團次さんと大谷廣松さん

市川九團次さん(左)と大谷廣松さん

 いよいよ歌舞伎界を代表する大名跡を継ぐこととなった十一代目市川海老蔵。11月には十三代目市川團十郎白猿がお披露目となる。そこで、海老蔵と一緒に舞台に立つ市川九團次さん(50才)と大谷廣松さん(29才)が襲名にまつわるとっておきトークを披露する。

* * *
九團次「いよいよ襲名公演が迫ってきましたね」

廣松「海老蔵丈が襲名を発表してから2年半、この日を迎えられて一門一同喜ばしい限りです」

九團次「タイトなスケジュールでセリフを覚える時間もないはずなのに稽古が始まるともう完璧としか言いようのない完成度で、本当に努力の人」

廣松「意外と知られていないようですが、歌舞伎は直前にならないと合わせの稽古はないから、10月中旬のいまでも襲名公演の合わせ稽古も実はまだ。でもきっと海老蔵丈はいつもどおりに完璧に合わせ稽古の日を迎えそうです」

九團次「誰よりも稽古熱心で、自分に厳しいので、われわれ弟子にはもちろん勸玄くんにもきっちり指導しているよね」

廣松「“家族だから、息子だから”というのは一切なく、成田屋一門のひとりとして稽古中は細かな指導をしています」

九團次「勸玄くんは心の底から歌舞伎が好きで、お父さんを見て『あれもやってみたい』『これもやってみたい』という気持ちが強い。舞台に立って人を惹きつけるスター性は持って生まれた才能で、歌舞伎役者になるために生まれてきたと言っても過言ではない。稽古中にうまくできずに悔し涙を流すこともあるけれど、それも歌舞伎が好きだからこそ」

廣松「小さな頃は泣き虫でしたね(笑い)。稽古中だけではなく、ゲームで負けてもよく泣いていた」

九團次「麗禾ちゃんや勸玄くんが小さな頃はよく一緒に公園で遊んでいましたが、とても仲のいい姉弟、親子でね。それでも稽古中は海老蔵丈が師匠として丁寧に指導をしています」

廣松「海老蔵丈はテレビやブログで見せている姿とまったく同じで裏表のない正直な人で、弟子思い、一門思い。成田屋一門はとても雰囲気がいいと感じますが、それはやはり海老蔵丈の存在があってこそだと思います」

関連キーワード

関連記事

トピックス

群馬県前橋市の小川晶市長(共同通信社)
「ドデカいタケノコを満面の笑顔で抱えて」「両手に立派な赤ダイコン」前橋・小川晶市長の農産物への“並々ならぬ愛”《父親が農民運動のリーダー》
NEWSポストセブン
萩生田光一元政調会長が幹事長代行へ起用(時事通信フォト)
《SNSで非難轟々》“裏金議員”萩生田光一氏が党執行部入りの背景 永田町関係者が明かす“総裁選での暗闘”と「香水がとてもいい香り」の珍評価
NEWSポストセブン
巨人の阿部慎之助監督(左)とDeNAの三浦大輔監督
セ2位DeNA・三浦監督は勇退で3位巨人・阿部監督は続投でいいのか? 御意見番・広岡達朗氏は「三浦は偉い」「阿部は三浦が辞めた意味すらわかっていないんじゃないか」
週刊ポスト
世代を代表した存在になるとして期待されている菅楓華(Getty Images)
女子ゴルフ・菅楓華、待望の初Vで“シン・黄金世代”の時代到来か 「3メートル前後のパットを入れてくる集中力の高さ」「米ツアーでも成功する」と沼沢聖一プロ絶賛
週刊ポスト
“ATSUSHIものまね芸人”として活動するRYO
【渦中のRYOを直撃】「売名じゃない」橋幸夫さん通夜参列で炎上の“ATSUSHIものまね芸人”が明かした「反省」と「今後」…「100:0で僕が悪者になっている」との弁も
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月7日、撮影/JMPA)
《再販後完売》佳子さま、ブラジルで着用された5万9400円ワンピをお召しに エレガントな絵柄に優しいカラーで”交流”にぴったりな一着
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(共同通信)
《やる気スイッチ講師がわいせつ再逮捕》元同僚が証言、石田親一容疑者が10年前から見せていた“事件の兆候”「お気に入りの女子生徒と連絡先を交換」「担当は女子ばかり」
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷が“即帰宅”した理由とは
《ベイビーを連れて観戦》「同僚も驚く即帰宅」真美子さんが奥様会の“お祝い写真”に映らなかった理由…大谷翔平が見計らう“愛娘お披露目のタイミング”
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《山瀬まみが7ヶ月間のリハビリ生活》休養前に目撃した“スタッフに荷物を手伝われるホッソリ姿”…がん手術後に脳梗塞発症でICUに
NEWSポストセブン
イベントキャンセルが続く米倉涼子
《新情報》イベントのドタキャン続く米倉涼子を支えた恋人の外国人ダンサー、日本を出国して“諸事情により帰国が延期”…国内でのレッスンも急きょキャンセル 知人は「少しでもそばにいてあげて」
NEWSポストセブン
歴史ある慶應ボート部が無期限で活動休止になったことがわかった(右・Instagramより)
《慶應体育会ボート部が無期限活動休止に》部員に浮上した性行為盗撮疑惑、ヘッドフォン盗難、居酒屋で泥酔大暴れも… ボート部関係者は「風紀は乱れに乱れていた」と証言
NEWSポストセブン
京都を訪問された天皇皇后両陛下(2025年10月4日、撮影/JMPA)
《一枚で雰囲気がガラリ》「目を奪われる」皇后雅子さまの花柄スカーフが話題に 植物園にぴったりの装い
NEWSポストセブン