ドイツ戦で最も名前が呼ばれた回数が多かったのは三笘薫(Sipa USA/時事通信フォト)

ドイツ戦で最も名前が呼ばれた回数が多かったのは三笘薫(Sipa USA/時事通信フォト)

呼ばれた回数からわかるキーマンは「三笘さん」

 ドイツ戦では、本田氏の口から全ての出場選手の名前が出た。不出場とメンバー外の2人を含め、最も呼ばれた選手は誰だったのか。

1位:17回 三笘さん(前半0 後半17) 三笘薫
2位:14回 伊東さん(前半7 後半7) 伊東純也
3位:10回 鎌田さん(前半4 後半6) 鎌田大地
4位タイ:9回 前田さん(前半8 後半1) 前田大然
4位タイ:9回 タケ(前半8 後半1) 久保建英
6位:8回 ヒロキ(前半3 後半5) 酒井宏樹
7位:7回 ユウト(前半3 後半4) 長友佑都
8位タイ:5回 マヤ(前半3 後半2) 吉田麻也
8位タイ:5回 タクマ(前半0 後半5) 浅野拓磨
10位タイ:4回 田中さん(前半4 後半0) 田中碧
10位タイ:4回 冨安さん(前半0 後半4) 冨安健洋

12位:3回 タクミ(前半0 後半3) 南野拓実
13位タイ:2回 ワタル(前半1 後半1) 遠藤航
13位タイ:2回 板倉さん(前半0 後半2) 板倉滉
13位タイ:2回 ゴンちゃん(前半0 後半2) 権田修一
13位タイ:2回 伊藤さん(前半0 後半2) 伊藤洋輝
13位タイ:2回 堂安さん(前半0 後半2) 堂安律
17位タイ:1回 長友(前半0 後半1) 長友佑都
17位タイ:1回 伊東純也さん(前半0 後半1) 伊東純也
17位タイ:1回 大迫(前半0 後半1) 大迫勇也

※1 伊東純也、長友佑都は2パターンの呼び方があったため延べ20名
※2 後半は開始前に呼んだ回数も含める

 1位はフル出場した伊東純也を抑え、後半12分から登場した三笘薫が輝いた。本田氏の解説からも、いかに三笘がキーマンだったかわかる。後半32分には「面白いな~。めちゃおもろないですか? 三笘さんに(ボールが)行った時、何かが起こるっていう」と絶賛。合計17回も「三笘さん」と発した。

 本田氏は冷静な分析を続けた一方で、後半4分には「PKは!? ない? バイアスかかってるから、もう倒されたらPKなんちゃうかなと思っちゃいます」、後半43分にも「PKやろ!? ちょっと手がかかってるように見えました」と感情を露わにする場面もあった。冷静さだけでなく、時折興奮する点も視聴者の共感を呼ぶ要因となっているのかもしれない。

 グループリーグ2戦目のコスタリカ戦。ABEMAでは再び本田圭佑氏がマイクの前に座る。地上波のテレビ朝日系では絶叫型でありながら、実は的確な指摘もしている松木安太郎氏と内田篤人氏が務める。日本代表戦に欠かせない存在の松木氏とともに楽しむか。それとも、本田氏の解説に耳を傾けるか。我々は難しい選択を迫られている。

■文/岡野誠:ライター、松木安太郎研究家。NEWSポストセブン掲載の〈検証 松木安太郎氏「いいボールだ!」は本当にいいボールか?〉(2019年2月)が第26回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』デジタル賞を受賞。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では本人へのインタビュー、野村宏伸や『夜のヒットスタジオ』プロデューサーなどへの取材などを通じて、人気絶頂から事務所独立、苦境、現在の復活まで熱のこもった筆致で描き出した。

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