芸能

黒柳徹子、宮沢りえ、桑田佳祐、松任谷由実…紅白歌合戦「もう一度観たい」名場面

2018年の第69回では桑田佳祐と松任谷由実が共演

2018年の第69回では桑田佳祐と松任谷由実が共演(写真/女性セブン)

 2022年の紅白歌合戦の出場歌手が発表されると、「若者に媚びている」「中高年は切り捨て」といった批判が沸き上がった。視聴者は紅白に何を求めているのか──名場面を振り返ってみよう。

【第19回(1968年)江利チエミ】
「せいろ一枚~ お調子一本~」

 有楽町の東京宝塚劇場で行なわれたこの年、総合司会の宮田輝アナウンサーが神田の老舗蕎麦屋に移動して大晦日の賑わいをレポート。店内では北島三郎が蕎麦を運び、江利チエミが客の注文を調理場に伝えて、コントのような一幕が繰り広げられた。本番中に出演者が会場外に出たのは紅白史上珍しい出来事だった。

【第19回(1968年)坂本九】
「紅組女性軍、だいぶ苦労なさってるようですね。途中のアレはため息ですか? ダチョウのため息かなんかでしょうね、アレは。ちょっときつかったようですね」

 青江三奈の「伊勢佐木町ブルース」歌唱後に白組司会、坂本九が発したコメント。楽曲に何度も入る「ア~ン、ア~ン」というお色気ムンムンのため息にNHKが難色。本番ではため息部分で、佐良直美らがアフリカの民族楽器・カズーをブーブー吹いてしのいだ。青江のため息は第33回(1982年)で解禁された。

【第23回(1972年)佐良直美】
「今年も色々なことがありましたが、明るい話題としてはパンダちゃんがやって来たこと、そして沖縄が沖縄県になったこと。そのことを何よりも喜んでる人が紅組の中にいます。南沙織さん『純潔』」

 この年は5月に沖縄が日本に返還され、9月に日中平和友好条約が締結された。沖縄出身、前年にデビューした南沙織は、眩しいミニワンピース姿で登場。バックでは女性3人と着ぐるみパンダ3体が軽快にダンスをして応援した。歌唱後に女性たちがパンダの頭を取ると、南とともに「新三人娘」と呼ばれた小柳ルミ子と天地真理、谷啓が顔を出すというサプライズ。ゆく年の重大ニュースを盛り込んだ楽しい演出だった。踊っていた3人の女性はスクールメイツに所属し、3年後にキャンディーズとして紅白初出場を果たす。

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