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天皇ご一家、3年ぶりのご静養へ 行き先は葉山御用邸が有力、皇室も徐々に「ウィズコロナ」化

仲睦まじさは健在(2021年12月、東京・港区。写真/JMPA)

仲睦まじさは健在(2021年12月、東京・港区。写真/JMPA)

 愛子さまが成年会見でご両親との思い出として「ご静養」でのエピソードを披露されたように、天皇ご一家にとってご静養は大切な機会である。上皇ご夫妻にとってもそれは同じだろう。コロナ禍で慎重を期してきた皇室に、変化のときがやってきた。

 2月23日、御代がわり後では初めてとなる、天皇誕生日の一般参賀が行われ、天皇皇后両陛下が皇族方と皇居・宮殿のベランダに立たれる。

「お出ましは全3回を予定しており、それぞれ参列者は約1500人。コロナ禍を考慮しての完全入れ替え制です。つまり、4500人あまりの“狭き門”になりました」(宮内庁関係者)

 抽選には応募が殺到し、倍率は今年の新年一般参賀(約10倍)を超えたという。

「今回は6万人を超える応募があり、倍率は約13倍でした。ひとえに、陛下ならびに雅子さま、そして愛子さまの根強い人気によるものでしょう」(前出・宮内庁関係者)

 同日には、63才の誕生日に際して事前に行われる会見の模様も宮内庁のホームページや報道により公開される。

「陛下は宮内庁担当記者らからの事前質問に目を通し、回答を準備されているでしょう。質問事項には、雅子さまとの結婚30周年に関する質問などがあるようです。一連のお誕生日行事を終えられると、いよいよ本格的に3年ぶりのご静養に向けて動き出される見通しです」(前出・宮内庁関係者)

 政府は、新型コロナの感染法上の位置づけを、5月8日に5類へ改める方針を固めた。皇室も徐々に「ウィズコロナ」に舵を切り始めている。2月3日、日本に赴任する外国大使を天皇陛下のもとに送迎する馬車列が、3年ぶりに復活するにあたってのリハーサルが行われた。

「コロナ禍では自動車が使われてきましたが、ようやく解禁されます。そうした動きが続けば、国民と皇室の距離が自ずと近づく効果がありつつも、陛下はいまも感染拡大に細心の注意を払われており、慎重な姿勢を崩されていません」(前出・宮内庁関係者)

 象徴的なのが、今年1月の歌会始の儀で《コロナ禍に友と楽器を奏でうる喜び語る生徒らの笑み》という御製を詠まれたことだ。

「陛下がコロナにまつわる御製を詠まれたのは3年連続です。コロナ禍を真剣に憂い、国民と共に乗り越えたいというメッセージだったのでしょう。また、新年一般参賀で皇族が全員マスクを着用されていたのは陛下のご判断だったそうです。バルコニーの換気が難しいこと、比較的“密”になること、上皇ご夫妻ら高齢の皇族がいることなどから、総合的に判断されたということでした」(皇室記者)

 一方で、あまりに慎重でありすぎると、皇室の「ウィズコロナ」化はなかなか進まないのではないかという声もある。

「国賓来日の際に開催される宮中晩餐会は、2019年を最後に再開の目処が立っていません。国賓を招いてのクラスターのリスクを危惧する思いもあるのでしょう。ただ、国賓接遇を見送り続けることは国にとっていいものかどうか。

 また、公務がオンライン中心となると、皇室と国民の距離は開いてしまう一方です。皇室の存在感を出すためにも、充分な対策をした上で、国民との直接の交流を増やしてもよい頃合いではないでしょうかという声もあります」(別の宮内庁関係者)

 皇室と国民が直接交流できる貴重な機会が「ご静養」だ。長女の愛子さまが成年会見で話題に出されるほど、天皇ご一家にとってご静養は思い出深いもの。コロナ禍以前は恒例だったが、2019年8月を最後に取りやめられている。

「ご静養では、駅や御用地周辺での市民との交流がつきものです。宮内庁の一部は半年以上前からご静養の再開を本格的に検討していたのですが、陛下のご意向があり、これまで実現しなかった。この春にご静養を実現するならば、陛下の説得は必須です」(前出・宮内庁関係者)

 そこで動かれたのは、雅子さまだった──。

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