小田さんに取材を申し込むと、顔出しでの番組出演については「事実です」と認めた上で、こうコメントを寄せた。
「誰もがみな死に方を選べません。そのなかにあって、人間としての尊厳と、高倉健としてのプライドやイメージを保ちながら、潔く命を燃やし終えた高倉の生ききり方を綴ったのが、今作『高倉健、最後の季節。』です。
コロナ禍を冷静に見つめながら、これまで高倉からの宿題をやり遂げるため、できるだけ静かな環境を整えて参りました。何事も全力でやり切る高倉を見習ってのことです。高倉の看病で体力気力を使い果たしてしまった私は、本来の健康体を取り戻すまで更年期の症状とも向き合い、時間を要しました。
大きな宿題をやり終え、これから高倉の語り部として、私がお役に立てることを模索しながら、前進して参ります。そのなかで、今回は顔を出して皆さまにお伝えすることが自然なのではと思えるようになりました。限りある命を燃やすために」
健さんの遺志を継ぐ、彼女の活動はまだ終わらない。
※女性セブン2023年3月30日・4月6日号