朝6時〜9時までは勉強の時間

歌は詞を先に書いて、それに曲をつけることが多いのだとか

歌は詞を先に書いて、それに曲をつけることが多いのだとか

 若いときはラブソングを作ったりしてましたけど、最近は老人のためのフォークソングを作りたい、という気持ちも強いです。今は老いぼれの世界を歌いたいんですよね。加齢や老いを歌わずして、何のためのフォークソングだ、ですよね。歌は詞を先に書いて、それに曲をつける詞先(しせん)で作ることが多いのですが、書くのは朝。朝、前日のことを思い出していると、まさに詞が“降りてくる”んです。毎朝6時に起きて、9時までを勉強の時間にしているので、その時間に書いたり、推敲したりしています。

 コロナが落ち着き、「海援隊」の活動もゆっくり復活してきたところなので、秋にはライブ活動が軌道に乗ると思います。ライブでは20代の頃の『贈る言葉』から、最近作った『そうだ病院へ行こう』まで歌っています(笑)。

 朝の勉強時間には本も読んでいます。ウィークデーの月曜から金曜に『武田鉄矢・今朝の三枚おろし』(文化放送)というラジオ番組で10分間しゃべっているので、本を読んでしゃべるネタを拾っているんです。だいたい週に3冊のペースで読みますね。本屋さんへ通って、タイトルや目次を見て気になったものを選びます。

 今、自分が気になっている大ネタは大谷翔平選手。どこが優れているんだろう、って。優れすぎてて異常ですよね。最近はダルビッシュ有選手にしろ、羽生結弦さんにしろ、東北から優れた人がたくさん出ています。きっと何かがあるに違いない。今は、彼らの皮膚感覚にその秘密があるんじゃないか、とにらんで皮膚の勉強をしているんです。

 でも、面白い本に当たる確率は2割(笑)。8割はハズレです。いくら読み進めてもくだらない内容だったときは「大事な時間が無駄になった!」と腹が立ちます。あんまり腹が立って、思わず公園に行ってゴミ箱に叩きつけないと気が済まなかったこともありましたね(笑)。

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