“心配は無用”のメッセージ
皇居出発直前、前出の取材キャンセルとは別の“重大変更”があった。長年にわたる雅子さまの主治医で、精神科医の大野裕氏(73才)が、インドネシア訪問に「同行しない」ことが明らかになったのだ。
「大野氏が主治医となってから20年ほどになります。雅子さまを『適応障害』と診断したのも大野氏です」(別の宮内庁関係者)
雅子さまは2003年12月に帯状疱疹を発症され療養に入られた。その半年後の2004年5月、陛下は「雅子の人格を否定するような動きがあったことも事実」と会見で発言された。雅子さまが、うつ病や適応障害の権威として知られていた大野氏を主治医とし、カウンセリングや行動療法を受けられるようになったのは、その直後からだ。
「雅子さまは当時、週に1回は東宮御所に足を運んだ大野氏の治療を受けられました。個室で大野氏と3時間にわたって話し込まれたこともあったといいます。それでも大野氏はどんなに長くなろうが、日付が変わろうが、雅子さまの話に耳を傾け続けた。雅子さまから大野氏への“直電”も頻繁にあったそうです」(前出・宮内庁関係者)
それだけ、雅子さまからの大野氏への信頼は絶大だった。コロナ禍もあって、国内の宿泊を伴う公務は、最近は1泊2日に限定されている。対して、今回のインドネシア訪問は1週間。雅子さまの体調を考慮し、お出かけのご予定のない日も日程に組み入れられていたが、大きな負担は避けられない。にもかかわらず、雅子さまはその主治医を日本に残して旅立たれた。
「雅子さまが拒否されない限り、大野氏は必ず同行したでしょうし、雅子さまとしては“大野先生がいなくても大丈夫”というお気持ちだからこそ、当初は予定されていた随行が中止になったのでしょう。主治医なしでの海外訪問は、雅子さまにとって全快への大きな一歩と言えます」(皇室ジャーナリスト)
大野氏の不在を宮内庁がわざわざ発表したことにも、大きな意味がありそうだ。
「多くの国民が雅子さまへの期待を抱く一方、ご体調を心配する声は尽きることはありません。海外訪問の様子は報道を通し国民の目に触れますが、随行員の事情などはもちろん映像からはわかりません。あえて発表する必要のないものだと言えます。
それでも同行取りやめが発表されたのは、“主治医がいなくても、皇后として、長い海外訪問をしっかりと務めます”という、雅子さまから国民に向けたメッセージであったと感じられるのです」(前出・皇室ジャーナリスト)
コロナ禍は落ち着き、両陛下をお招きしたいという国や地域はますます増える。ご活躍の準備は万全のようだ。
※女性セブン2023年7月6日号