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【きっかけは『ワイドナショー』】被害女性・X子さんが語るフジテレビ社内“飲み会”の実情 他局幹部との会では「自分が差し出されているように感じて悔しかった」

フジテレビ社内“飲み会”の実態とは(Getty Images)

フジテレビ社内“飲み会”の実態とは(Getty Images)

 タレントの中居正広(52)の女性トラブルをめぐるフジテレビの問題は、10時間超に及ぶ「やり直し会見」を経て、第三者委員会の調査に委ねられることとなった。本誌・週刊ポスト前号では「港社長の誕生日会に強制参加させられた」という、被害女性・X子さんの証言を報じた。誕生日会を開いたのは中居とX子さんの接点をつくった編成幹部A氏だったという。フジテレビでは、こういった飲み会が常態化していたことが窺える。被害女性・X子さんは、いま何を思うのか──。【前後編の後編。前編から読む

他局の幹部との飲み会にも…

 X子さん自身が、社内で常態化するそうした飲み会に参加することになったきっかけはフジの情報バラエティ番組『ワイドナショー』だったとX子さんの知人は語る。

「2021年にX子が初めて『ワイドナショー』の仕事に関わった際、スタジオにはメインコメンテーターの松本人志さんのほか、ゲストで中居正広さん、のちに被害を相談する佐々木恭子アナ、一連の事案で中居さんの代理人を務める犬塚浩弁護士まで勢揃いしていた。当時A氏は制作トップとして番組に関わっていた。その頃からX子は『よくAさんの飲み会に呼ばれる』と話していました。

 飲み会の相手はタレントだけではなかったといいます。X子は『Aさんから声を掛けられてフジ以外の局の幹部との飲み会にも参加して、“私は何のために呼ばれているんだろう”と感じた』とも話していた」

 フジテレビにA氏がX子さんを他局幹部との飲み会に呼んだことについて聞くと「第三者委員会の調査に委ねてまいります」(企業広報部)と回答した。

 X子さんが参加した一連の飲み会のなかには、港氏が会見で「参加した女性が気が進まないけど参加していたのか、思いが至らなかった」と振り返る2022年6月の社長就任を祝う誕生日会も含まれる。

 その後、2023年5月下旬にX子さんがA氏から中居の自宅での「バーベキュー」に呼ばれたことは会見でフジ側が認めている。そして同年6月、当該のトラブルが発生した。

 フジ側では同年8月に経営トップの港氏までトラブルについての報告が上がったが、X子さんのプライバシー配慮を理由に社内のコンプライアンス部門にも情報が共有されることはなかった。

 そうした経過について、X子さんは何を思うのか。胸の内を本人が明かした。

「色々な会に連れて行かれ、他局の幹部との食事会もありました。A氏には『仕事につながるから』と言われましたが、『他局の人が私の何の仕事につながるの?』と疑問でした。そうした飲み会では、自分が相手に差し出されたように感じて、『何のためにこの仕事を選んだのか』と悔しかった」

 X子さんは、一連の経緯について「振り返ると、あの『ワイドナショー』に関わってしまったことがすべての始まりだったのかもしれません……」とこぼした。

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