愛子さまは、雅子さまとのリンクコーデを披露された(写真/共同通信社 )
男の子が生まれるとは限りません
愛子さまや佳子さまといった結婚前の女性皇族の未来に大きくかかわるこの議論。混迷を深める要因のひとつとなったのが、図らずも眞子さんの結婚だった。
「眞子さんの結婚相手となった小室圭さんの母・佳代さんに浮上した金銭トラブルは、いまだ国民の中でも鮮明な記憶として残っている。この一件は、一民間人に皇族の身分を与えることへの危機感を、保守層に対して具体的に提示することになりました。
現状の案を前提に考えれば、愛子さまが結婚後皇室に残ることを選択されると、配偶者や子供は一般人のままで、戸籍も別になる。愛子さまが結婚後も皇室を支えたいと願われた場合、“いびつな家族の形”になってしまうという苦悩が待っています。そうしたゆがみを回避する唯一の方法として、保守派は愛子さまが養子縁組で皇室に復帰した旧皇族と結婚する道を提示しようとしているのです」(皇室ジャーナリスト)
仮に、愛子さまが旧皇族の男性と結婚した場合、将来的に生まれてくる子供は男系の血筋となる。
「次代の天皇となるのは悠仁さまで、悠仁さまの血筋が天皇家を継承していくことは決まっています。しかし、保守派が願うように悠仁さまがご結婚後、男の子が生まれるとは限りません。そのため、悠仁さまの家族とは別に、男系皇族が誕生することになれば、保守派にとってはいちばん都合がよいのです。
実際、安倍晋三元首相は生前、“愛子さまは旧皇族の宮家の末裔と結婚すればいい”という趣旨の発言をしていたことが伝えられています」(前出・全国紙政治部記者)
天皇陛下の長女として、愛子さまへの国民の期待は大きい。
「3年前の成年会見で“これからも長く一緒に時間を過ごせますように”と両陛下への思いを話された愛子さま。“生涯皇族”の覚悟は、すでに愛子さまの中に芽生えていらっしゃるようにも感じますが、皮肉にも愛子さまが皇室を支えたいと願えば願うほどに、将来の選択肢を“せばめようとする外圧”が存在するのもまた事実なのです」(前出・宮内庁関係者)
皇室と結婚の間で板挟みになる若きプリンセスの悩みは深まるばかりだ。
※女性セブン2025年6月26日号