違法賭博の胴元・ボウヤー(右、撮影:水谷竹秀)が語った「大谷翔平スキャンダルの謎」
3年連続のMVPに向け、“二刀流”で活躍を続けるドジャース・大谷翔平(31)。稼ぎ出す巨額の「大谷マネー」をめぐって世界を驚かせたのが、2024年3月に発覚した元専属通訳・水原一平受刑者(40)による「違法賭博事件」だ。
第2回記事《“違法賭博の胴元”が明かした「脅しの真相」、水原から伝えられた“相棒の素顔”》では、違法賭博の胴元、マシュー・ボウヤー被告(50)が、大谷の口座名義での送金を水原に問い合わせなかった理由や、エンゼル・スタジアムで会った際に交わしていた会話などについて報じた。
スキャンダルが報じられた後、ボウヤー被告は「大谷について、どうしても腑に落ちない“謎”がある」と主張した──29日(米・現地時間)に米連邦地裁で判決言い渡しを受けるボウヤー被告がその直前、ノンフィクションライター・水谷竹秀氏の独占インタビューに応じた。(文中敬称略)【全3回の第2回。第1回から読む】
“テクニカリー”に込められた謎
ボウヤーが2023年10月に捜査当局から違法賭博の疑いで家宅捜査を受けた際、ボウヤーは水原について、何も語らなかったという。
翌年1月、米スポーツ局「ESPN」の女性記者がボウヤーの家を訪れ、「大谷が違法賭博に関わっている可能性がある」と知らされた。ボウヤーはその後捜査当局へ出向き、大谷の口座から振り込まれていた事実を打ち明けた。同月を最後に、水原はボウヤーへの送金をやめている。
3月に韓国ソウルでドジャースとパドレスの開幕戦が行われる直前、水原はESPNの記者から約90分間の直撃インタビューを受け、事件は一気に明るみに出た。当時、水原はボウヤーに「報道を見たか?」と尋ねるメッセージを送ったという。ボウヤーはこう送信した。
〈見たよ。すべてデタラメだ。明らかにキミは彼(大谷)から盗んではいない。彼の肩代わりをしたと理解しているよ〉
水原からの返信は、次のとおりだった。
〈厳密に言えば(technically)、私は彼から盗んだ。すべては終わったんだ〉
ボウヤーは未だに、この水原の言葉を信じていないという。
「“テクニカリー”という言い方には、別のストーリーがあるような気がする。そもそも、あれだけ時間を共有してきた相棒(大谷)が、一平の賭博を全く知らなかったことなんてあり得るのだろうか」