焦点は「司組長の誕生日会」

 では、今回の「司組長2月引退説」はどうなのか。複数の警察関係者、山口組関係者に取材をしたが、「そんな事実は確認できていない」と一蹴された。警察関係者はこう明かす。

「山口組に関する情報は“漏れる情報”と“絶対に漏れない情報”がある。前者は組員の破門、絶縁から盃などの行事のスケジュール。対して後者の最たる例が六代目山口組本部の人事情報だ。こうした情報は“プラチナ(六代目山口組では直参組長を指すケースが多い)”でも事前に知らないこと⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠はザラで、“執行部(若頭、若頭補佐らで構成。六代目山口組の運営方針を決めているとされる)”に属するトップ陣にしか共有されない。

 警察が直参組長を起訴できるか難しい案件でも逮捕するのは、組織に関する情報収集ができるからだろう。

 今回の話は“トップの交代”に関する憶測で、本来的には最上級の機密だ。素性がわからないYouTuberに流れている情報の大半が事実と異なる。六代目側の不穏な情報を流すことで新たな分裂を策略している可能性もある」

 一方で、六代目山口組が抗争終結宣言後、人事を繰り返し、「執行部」が大幅に若返りを画策しているのも事実だ。前出・実話誌記者はこう推測する。

「山口組の組長は原則終身制ですが、司組長は来年1月に84歳を迎えます。また、過去の山口組の歴史を見ても代替わりに際してトラブルが起きてきたため、司組長も引き際に関して頭を悩ませているでしょう。

 山口組⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠は12月13日に“事始め”を行ない、一足先に新年を迎えるため、年内は大きな動きはないと見られる。関心が集まっているのは来年1月の司組長の誕生日。同時に新年会も催され、例年司組長は新年の⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠抱負をスピーチします。今回は抗争終結宣言の後、初の誕生日であるため、その発言内容に今後の山口組の在り方を示唆する材料があると見ています」

 抗争終結宣言から半年以上が経つが、日本最大の暴力団組織には強い関心が寄せられている。はたしてその行く末は──。

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