高市早苗・首相の「抜き打ち解散」に勝算はあるのか(時事通信フォト)
2025年を象徴する言葉となった高市早苗総理の「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」は、いったい、何のために働くという宣言だったのかと言いたくなるような2026年となりそうだ。36年ぶりとなる真冬の解散・総選挙が確実となり、重要な決算など多忙極める年度末ということもあって日本中に動揺が広がっている。人々の生活と社会の変化を記録する作家の日野百草氏が、日々の物価高騰に悩まされている有権者に広がる動揺をレポートする。
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「国民生活の苦しい中、解散するって国民に意味があるんですかね、高市総理は嫌いじゃないけど、しなきゃいけないことはもっとあるんじゃないですか」
都内、まず品川駅周辺で話を聞く。この会社員の女性はその「やらなきゃいけないこと」として「物価対策と賃上げ」を挙げた。
これに限らず聞いた限りの大半は政争どうこうより「経済をなんとかしてくれ」だった。現実の声が政治に求めるものは「物価対策」「賃上げ」、そして現役世代のための「社会保障改革」である。
別の32歳男性会社員は「高齢者と外国人優遇の自民党は支持できない」として、こう話してくれた。
「給与明細を見ると信じられないほど(保険料が)引かれている。いくら支え合いだとしても限度があるでしょう。ずっと自民党がやってて、ちょっと民主党もやった、そういう与党経験のあるオールド政党がこんな世の中にした」
4月から「独身税」と揶揄された「子ども・子育て支援金制度」が始まるので、その給与明細にはさらに引かれる項目が増える。
「少し賃金が上がっても手取りは減るし物価も上がるしで嫌になります」
使えるお金が減ってゆく――現役世代が抱く不公平感と将来不安もまた大きい。
「高市さんもやっぱり自民党の古い議員なんだ」
また「オールド政党がこんな世の中にした」といった批判はSNSに限らずリアルでも多く聞く。世代論にはしたくないが「これから俺たちがずっと大量のジジババと移民の面倒をみるのは勘弁」という意見もあった。SNSとリアル、本音のところではそれほど乖離してはいない。
