女性や子供にも容赦しなかった韓国軍による残虐行為の告発を枯葉剤戦友会は妨害した。ベトナム戦争で米軍が散布した枯葉剤の被害を受けた退役軍人を主体とする同団体の会員数は2011年時点で約13万人。在韓ジャーナリスト・藤原修平氏が語る。
「団体のホームページを見ると、ベトナム戦争は『反共の正義の戦いであった』と位置づけられています。また参戦により約10億ドルの外貨を獲得し、経済成長の礎を築いたと考えられている。彼らにとって今回の被害者はその神聖な戦争を冒涜する存在であり、許せないということなのでしょう」
枯葉剤戦友会は2013年5月、ソウルで安倍晋三・首相と橋下徹・大阪市長の顔写真や名前が印刷された垂れ幕を燃やし、両氏の慰安婦関連発言に抗議していた。
日本には「戦争被害者である慰安婦の声を聞け」といいながら、ベトナムでの残虐行為は隠蔽し、「被害者は何も語るな」という矛盾してきた韓国の姿勢を象徴する団体なのである。
※週刊ポスト2015年5月1日号