「特に深い意味はないんですよ。ただね、ここ数年の間で、新聞にも取り上げられたりして、“私ブスなんだけど、どう?”なんて言って入って来る女性がずいぶん増えました。オープンして40年以上経ちますが、私は、まだブスに出会ったことがありません。この看板を見て入ってきて、“私、どう?”と聞く時点で、どこか愛嬌がありますよね。とてもブスなんて思えません。そういうわけで、これまで無料になったお客さんはいないんですよ(笑い)」

 女性から絶大な支持を集めている漫画家の安彦麻理絵さんは、誰が見ても美人という女性は、ほんの一握りしかいないからと、あえてブスをテーマにした漫画を描いている。

「ニコッと口角を上げて笑顔でいるだけで、どんな人もぐっとかわいくなれると思います。逆に言うと、ネガティブ思考だったり、下品な言動をすれば、どんな美女だってブスになります。ルックスとの落差が激しい分、美人の方がガッカリ度が高いですよね。

 顔を合わせるのが恥ずかしくなるくらいのとびきりの美人の知人に“モテるでしょ?”と聞いたら、“全然。正直、ほどほどの人がいちばんモテると思う”と言ってました。合コンに行っても高嶺の花すぎて男性から連絡先を聞かれないし、親しい女友達もいないって。そりゃそうですよね、女同士の絆が深まる恋愛相談で、悩みを打ち明けると、“嫌み?”とか、“美人だからなんとでもなる”って言われるようですから」

※女性セブン2016年6月16日号

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