芸能

北川景子と桐谷美玲 「夏ドラでコメディ挑戦」の明暗

番組公式HPより

 各局が鎬を削る新作の出来が気になるタイミングである。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘する。

 * * *
 次々にスタートした夏ドラマ。コメディタッチの作品が競演しています。ぐいぐい視聴率を伸ばしていきそうな勢いのドラマもあれば、何だか空回り?しそうな気配のドラマもあって、これからの展開に興味津々。中でも、北川景子、桐谷美玲といった超美形の主役たちが、思い切ったコメディエンヌに挑戦している姿が注目を集めそう。

●北川景子の「クールホットなコメディエンヌ」

 筆頭に取り上げたいのが、『家売るオンナ』(日本テレビ系 水曜午後10時)。三軒家万智(北川景子)は、「私に売れない家はない」と豪語する超営業ウーマン。予測できない手練手管を繰り出し、時に顧客のプライベートな問題にずんずん入っていって、住むべき家を提案して営業成績を上げる。その中に、「幸せな暮らしとは何?」「家を買う意味とは何?」という生活にとって本質的なテーマが見え隠れする。

 主人公・三軒家万智を演じる北川景子さんが、ハンパなく弾けています。スゴイ美人のやり手営業、鉄面皮でニコリともせず「人はいずれ死ぬ」などと子ども相手に説教。部下を厳しい声で罵倒し、「金を得るために家売っているのです」と堂々と宣言する超リアリスト。

 と、ここまでぶっ飛んでくれれば、完全なるコメディとして笑って見ていられます。鬼のような形相、抑揚を消し去った棒ゼリフ、木によじ登り……北川さんは役に体当たり。 もはや「クールビューティー」を突き抜けた、振れ幅が爽快。「クール&ホットなコメディエンヌ」の力技を見せてくれそう。

 このドラマ、「不動産業」というお仕事をテーマに設定した点も冴えています。多くの人々にとって人生で最も大きな買い物であり関心事である「家」。一歩部屋に入れば、そこに暮らす人の生々しい人生が覗ける。「家」をめぐってさまざまな人生模様が映し出されるオムニバスドラマになりそうです。

●月9・桐谷美玲は空回りの危険?

「世界で最も美しい顔100人」にも選ばれた桐谷美玲さん主演の月9『好きな人がいること』(フジテレビ系月曜午後後9時)。このところ低迷し続けて話題の月9。今期はどんなドラマを繰り出して復活を狙うのか。

『好きな人がいること』は、鎌倉のレストランが舞台。パティシエのヒロインを演じる桐谷さんとイケメン三兄弟の4人が、一緒の家に暮らしつつ恋愛模様を繰り広げるという、ロマンチックラブコメディーです。

 筋立ては、甘くてベタ。ストーリーよりもむしろ、各シーンシーンで今人気の俳優たちの姿を鑑賞するという風合い。山崎賢人、三浦翔平、野村周平という3イケメンの、いわば「ショーケース」となっています。

 主役を張る桐谷さんも、頑張っている。「美人」という固定観念、自分にまとわりついた殻を突き破ろうという気概と根性を感じます。ですが、手足をバタバタさせながらキーキーと叫ぶ姿は、どうにも安作りのコント調。安易な脚本と、旬の役者たちの人気に依存した演出のせいでしょうか。

 恋愛模様のストーリーの中で、桐谷さんがどんな風な変化を見せてくれるか、今後に期待します。

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン