国内

「皇后・雅子さま」への助走 ご快復と鬼気迫る責任感

6月には2週連続の地方公務が13年ぶりに実現

 生前退位のご意向を示されたと報じられた天皇陛下。もしこのご意向が果たされれば、数年以内に皇太子さまが新たな天皇に即位される。それはつまり、「皇后・雅子さま」の誕生を意味する。

 2004年に適応障害による療養生活に入られてから、雅子さまのご快復具合は浮沈を繰り返してきたが、ここ数年は明らかに上向いてきている。その上昇気流は、陛下が生前退位のご意向を強められるのにシンクロしているように見える。

 陛下が心臓のバイパス手術を受けられた2012年、雅子さまのご活動は、まだ宮中でのご会釈といった公務に限られた。それが、翌2013年4月、オランダ国王の即位式に出席され、11年ぶりにご夫妻揃っての海外公式訪問を果たされた。同年10月には、10年ぶりに『全国障害者スポーツ大会』の開会式に出席された。

「今思えば、陛下の退位へのお気持ちは、その時期に三者会談(※天皇陛下、皇太子さま、秋篠宮さまが定期的に開いていた意見交換の場)を通じて皇太子さま、そして雅子さまへと伝わり始めたのではないでしょうか。以来、雅子さまに変化が見られるようになっていきました」(東宮職関係者)

◆異例だった直接のご下問

 2014年7月には歴代天皇を祀った武蔵陵墓地を12年ぶりに参拝。同月、伊勢神宮を20年ぶりに参拝された。8月になると、12年ぶりに全国高校総体の競技を観戦され、10月末には国賓として来日したオランダ国王夫妻の歓迎行事に5年ぶりに出席され、同日夜に行われた宮中晩餐会への参加は11年ぶりとなった。

 昨年7月に2年ぶりの海外となるトンガ訪問を無事果たされると、11月には12年ぶりに秋の園遊会に出席され、今年4月の春の園遊会にも連続して出席された。ほぼ同じ時期に、雅子さまがもっとも苦手とされるといわれていた務めの1つでもある皇居・宮中三殿での宮中祭祀に7年ぶりに臨まれ、美智子さまの代役を担われた。

 雅子さまの公務への邁進ぶりからは、単なる体調のご快復だけでは言い表すことのできない、何か鬼気迫る責任感のようなものが感じられる。そして、その覚悟は両陛下にも充分伝わっていたようだ。

「4月中旬頃、両陛下から雅子さまに“最近の体調はどうですか?”といった問いかけがあったといいます。それまでも両陛下はことあるごとに雅子さまのご体調を気にかけていらっしゃいました。ですが、療養中ということもあり、余計なプレッシャーを与えてはいけないと、ご様子をうかがうのは常に関係者を介してで、直接のご下問なら極めて異例のこと。そんな突然のことに、陛下と美智子さまに“もう大丈夫です”と雅子さまは告げられたそうです。その力強いお答えに両陛下はいたく安堵されたことでしょう」(宮内庁関係者)

 天皇陛下が生前退位のご意向が示されたとされている5月以降、雅子さまは宮中での公務も含め、これまで以上にお出ましが多くなった。6月には、千葉、岩手と宿泊を伴ったものを含めた2週連続の地方公務が13年ぶりに実現した。

「最近では、宮内庁担当記者に配布されるスケジュールを記した文書に、雅子さまが皇太子さまとご一緒にお出ましになる予定のものには『(両)殿下』と記載されるようになりました」(皇室記者)

関連記事

トピックス

小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
日本体操協会・新体操部門の強化本部長、村田由香里氏(時事通信フォト)
新体操フェアリージャパンのパワハラ問題 日本体操協会「第三者機関による評価報告」が“非公表”の不可解 スポーツ庁も「一般論として外部への公表をするよう示してきた」と指摘
NEWSポストセブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
代理人・バレロ氏(右)には大谷翔平も信頼を寄せている(時事通信フォト)
大谷翔平が巻き込まれた「豪華ハワイ別荘」訴訟トラブル ビッグビジネスに走る代理人・バレロ氏の“魂胆”と大谷が“絶大なる信頼”を置く理由
週刊ポスト
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「石破おろし」の裏金議員「入閣リスト」入手!ほか
NEWSポストセブン