危篤状態に陥っても、“カミさんはよけいなことをいうと全部信じるからよけいなこと、こいつに吹き込まないでくれ”と医師に頼み、美由紀さんが泣いていると、“お前、何泣いてんだ、泣くんだったら外へ出て行け”と」(同前)
2014年1月に肝内胆管がんの手術を受けた半年後、再発して「もって1年」と宣告された川島なお美(享年54)は最期まで女優業を全うする一方、夫の鎧塚俊彦さん(51才)に愛情を注ぎ続けた。
「川島さんはがんが進行して体調が苦しくなってからも、仕事を終えて深夜に帰宅する鎧塚さんのため、必ず夜食を作って晩酌につきあいました。彼女は普段の生活を続けることを何より大事にしたんです。さらに亡くなる前日まで、多くの友人にメールを送り、鎧塚さんのサプライズ誕生パーティーの準備を進めていました」(川島の知人)
川島の死後、見つかったノートには次の一文があった。
《再婚はできればしないでね。一緒のお墓に入りたいから。今までありがとう》
余命宣告を受けた患者の家族ができることについて、訪問看護事業を運営するホスピタリティ・ワン代表の高丸慶さんが指摘する。
「余命宣告された患者は体の痛みのほか、心の痛みやお金の問題など社会的な痛みなどを抱えます。こうした医学では取れない痛みは家族の力で対応できる。例えば家族が患者の横にいてそっと触れるだけで、痛みを和らげるホルモン『オキシトシン』が分泌されて患者が安らぐんです」
※女性セブン2017年2月16日号