国内

パチンコと健康朝活 シルバー向け早朝サービスの意味

石巻市の早朝パチンコが盛況

 コラムニストでデイトレーダーの木村和久氏が、近頃気になるニュースをピックアップし独自の視点で読み解きます。今回は、シルバー世代向けの早朝サービスについて考察。

 * * *
 最近、早朝午前7時から営業を始める店舗のニュースが、ふたつ飛びこんで来ました。いずれも、早起きのシニア世代をターゲットにした営業をしており、すこぶる好評だそうです。けど比較する店舗が、ギャンブルと健康維持活動ですからね。この好対照が実に面白い。順に紹介しましょう。

 まず、日本のギャンブルを代表する、パチンコのお話から。我が故郷、宮城県石巻市の早朝パチンコが、話題になっています。なんと石巻のパチンコ店は、朝7時に開店します。ゆえに「日本で一番早く開店するパチンコ店」の称号を得ています。あまり、“栄誉”ではありませんけど…。

 石巻地区にある、約20軒のパチンコ屋さんは、もともと9時開店でした。東日本大震災以降、高齢者からもっと早く開店しくれとリクエストがあったそうです。それに応えて8時開店になり、やがて週末は7時開店となり、今や平日も7時開店の店がちらほら現われています。

 もともと、石巻はパチンコが盛んでした。すでに10代から、どっぷりパチンコに浸かっている人も多いです。しかも今のシニア層は、パチンコ全盛時代を謳歌した人たち。今の若者もパチンコをしますが、スマホゲームや他のレジャーも楽しみます。そう考えると、田舎のシニア層には、パチンコ以外はあまり娯楽がありません。強いて言えばカラオケや釣りぐらいですか。カラオケはメンバーを募らなければならないし、朝から歌えない。ひとりで冬の釣りも厳しいでしょう。やはりふらりと行って、暖かい室内でぬくぬくしたい。そうなるとパチンコが手っ取り早いのです。

 パチンコに早朝出かける人たちは、確かにシルバー世代が多いようです。ようするに時間だけはある、リタイヤ組です。仕事をしてないから早朝パチンコに行けるわけで、年金をもらいつつパチンコで暇つぶし…、それはそれで楽しい老後だと思います。人気は通常4円の貸し玉が、1円になっている機種です。1円パチンコだと、2000~3000円で、半日遊ぶこともできますから。

 ただ同じシルバー層でも、生活保護受給者や震災の支援金などで生活している人が、パチンコをするのは、どうなのでしょう。国や自治体からのお金、簡単に言うと税金を使っていることになります。あまり、好ましくはありません。けど、パチンコ以外、例えばカラオケはいいのか? 回転寿司は贅沢なのか? と、個別で言いだしたら、線引きが難しくなります。

関連記事

トピックス

中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン