茂木氏を批判した芸人のなかには、「政治風刺など簡単」と豪語する者もいたが、実際にテレビに出て話しているのは、ニュース映像の間を埋める、“つなぎコメント”ばかりなのである。
ネット番組「ニューズオプエド」のプロデューサー・アンカーを務めるメディアアナリスト上杉隆氏は、茂木氏の意見に同意する。
「海外のテレビ放送では、社会の常識を疑ったり、権力に厳しい姿勢をとったりして価値観を乱す『価値紊乱』の役割を、アーティストやコメディアン、ジャーナリストが担っている。価値紊乱の突破口を開くのは芸人のはずなのに、権力にすり寄り、モラルを語るようになったら終わりです」
※週刊ポスト2017年4月21日号