横野さんも、「若貴ブーム」から、ほぼ紅一点の状態で相撲の現場を取材してきたので、親方勢からも全幅の信頼を寄せられている。
「土俵に女性が上がれないことは皆さん、御存知でしょうが、それ以外にも、本場所中の支度部屋など女性が入れてもらえない場所はあります。そんなハンディキャップがあるのを知っているからこそ、多くの力士が私に優しくしてくれるのではないでしょうか。強い人ほど優しいのです。女性だからこそ、男性記者には言えないような恋愛話を喋ってくれることもありました」と横野さんは振り返る。
“元祖・スー女”横野レイコさんには、相撲関連の媒体からの取材も多く、そんなとき、「肩書はなんにしますか?」と問われ、「相撲ジャーナリスト」と提案されることがあると聞く。しかし、横野さんは「自分はワイドショーがスタートでしたし、どんな取材でも現場が大切との気持ちから『相撲リポーター』でお願いしています」という。
今年の春場所、稀勢の里が逆転優勝した千秋楽も、朝から取材をしていたという横野さんは、「協会、親方、力士、記者のほとんどが優勝を諦めていたのに、“諦めない心”で引っくり返した稀勢の里の強い精神力には頭が下がりました。ほんまに、ええもん、見せてもらいました。歴史の証人として、稀勢の里がこの先どんなドラマを見せてくれるのか本当に楽しみです」と目を輝かせた。
“現場主義”の相撲リポーター・横野レイコさんの姿が必ず見られる『大相撲ODAIBA場所2017』には、大相撲ならではの食べ物やグッズも多数用意されているという。横野さんのようなベテラン「スー女」はもちろん、新人「スー女」も楽しめること間違いナシだ。