片田:夜は眠るに限るんです。寝ないと頭が働かないのに、日本人は、寝ることへの罪悪感がありますよね。
中川:逆に東大生はよく寝るっていいますよね。
竹内:そうなんです。息子3人と娘さんを東大理IIIに合格させたお母さんも…。
片田:佐藤ママね。
竹内:子供は10時間寝させるって言ってて、この人はわかってるって思いました。起きている間はずっと集中させて、ご飯を食べながらでもお母さんが質問をするんですって。
――フェイクニュース――トランプ大統領が、自身に関する報道が情報操作されていると発言したが、それは私たちの間でも日常的に起こっている。
中川:森友学園の問題は、自民党を倒す手段に目的が変わってしまいましたね。本来は国有地の譲渡方法とか、助成金とかが大きな問題なのに、いつのまにか問題の全体像が把握できず、これは情報操作されているといえます。都合のいいことだけ切り取って出されているということは非常に危険で、それに気づくには、やはり個々人が明確な基準を持つことが大事だと思います。
片田:ママ友だとか、職場とか、身の回りでも、そうですよ。人間は嘘をつきますから、相手の話をうのみにするのではなく、この人はなぜこんなことを言うのかを、騒ぎ立てず、静かに観察する。そのなかで、時には自分がターゲットにされることもあるでしょうが、基本的には嵐が過ぎ去るのを待った方がいい。ただある程度闘う覚悟も必要だと思いますよ。
竹内:例えばシャコは定期的に脱皮しますが、最大の危機は脱皮直後の3日間。体もはさみも柔らかいので、本当に闘ったら負けることは火を見るより明らかなので、はさみによる脅しだけにとどめておきます。体とはさみが硬くなったら、はさみで攻撃します。そして脱皮直前にははさみでの脅しと直接の攻撃の両方を行い、他のシャコたちをおおいにビビらせておくのです。
時と状況に応じてパフォーマンスするということを、動物は明快に教えてくれます。だまし、だまされるのは世の常なんですから、まんまと引っかからないように、相手を見て簡単に心を許したり、知ったかぶりをしないようにしないと、なんて人間はおめでたいことかと動物たちはあざ笑うと思いますよ。
※女性セブン2017年5月11・18日号