安倍首相を窮地に追いやる“前川の乱”。官邸に1人で立ち向かう前川氏とはどんな人物か。

 前川氏の祖父・前川喜作氏(享年91)は年商812億円を誇る大手冷凍機器メーカー・前川製作所の創業者。また、村上春樹氏(68才)の名作小説『ノルウェイの森』の舞台とされる男子学生寮「和敬塾」の創始者でもある。前川氏の妹は中曽根康弘元首相(99才)の息子・弘文氏(71才)に嫁いだという華麗なる一族だ。元文科省の官僚で、前川氏と20年来のつきあいがあるという寺脇研さんが語る。

「前川さんの奥さんは資産家の令嬢で、美人と聞いている。奥さんは妹さんの友達で、彼の入省3年後に結婚しました。都内の高級ホテルで開かれた盛大な披露宴には首相就任前の中曽根康弘さんが出席していました」

 寺脇さんは、前川氏の「逆恨み」を否定する。

「私が文科省に入って42年経つけど、前川さんはその間の事務次官では最も人望のある人。素晴らしい次官は今までもいたけど、前川さんはバイトの子から地方の研修生まで、全職員から人望がありました。弱い人に寄り添い、常に教育とはどうあるべきかを考えている。そんな前川さんが逆恨みや腹いせで省内の重要な文書を漏らすなんてことは考えられない」

 約30年間、毎朝4~5時に帰宅して定時に出勤する仕事人間で省内の人望は非常に厚かった。そんな前川氏が自分の身を危険に晒してでも会見に臨んだのは、強い使命感からだった。

「彼を慕う文科省職員がマスコミに文書を流したと前川さんは悟り、役人生命にかけて告発した者のために闘わなければいけないと思ったのでしょう。今、前川さんは自宅から離れて都内に身を隠しているようだけど、それも奥さんが支えているはずです」(前出・寺脇さん)

※女性セブン2017年6月15日号

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