そのうえで自民党はわざわざ安倍首相が欧州歴訪中の7月10日に前川喜平・前文部科学事務次官の参考人招致(国会閉会中審査)をセットしたのである。
参考人質疑で役所が首相を守り通せば藤原氏に“出世”の道が拓けるが、下手な答弁をすれば左遷の可能性もある。当の安倍首相は海外に逃げて役人が“忠誠”を尽くすのを高みの見物を決め込む──。
「閉会中審査でガス抜きをした後、内閣改造で稲田朋美・防衛相ら問題閣僚を交代させ、『もり・かけ問題』を幕引きさせる」(官邸筋)
それが官邸のシナリオだ。国民に「真摯に説明責任を果たす」ことなど露ほども考えていないことがわかる。
※週刊ポスト2017年7月21・28日号