齋藤ママの周りには多くのシンパが集まったが、その中に俳優の若山富三郎と勝新太郎の兄弟もいた。映画の製作資金に窮していた勝は借金を依頼、その額は1981年に勝プロが倒産するまで20億円に膨れ上がり、結局返済には至らず、齋藤も浅草以外の劇場を手放す憂き目を見た。その齋藤ママも今年4月に90歳でこの世を去った。
「限界を決めず、ショーの質を上げ続けることが残された者の使命だと覚悟しています」(齋藤会長)
長きにわたりストリップの歴史を伝える「裸の殿堂」浅草ロック座は、次代を見据えて進化を続ける。
■取材・文/末並俊司
※週刊ポスト2017年8月4日号