芸能

還暦迎えた段田安則 「役者の守備範囲、舞台の醍醐味」語る

還暦を迎えて芝居への意欲を湧かせる段田安則

 取材当日、新宿の稽古場で行なわれていたのは、チェーホフの4大戯曲のひとつ『ワーニャ伯父さん』(8月27日~新国立劇場小劇場)。宮沢りえ、黒木華ら共演者とともに稽古の真っ最中だった。主役を演じる段田安則(60)のよく通る明快な声が響き渡る。

 が、稽古を終えた段田に、芝居の見所と意気込みを訊くと、なんとも頼りない答えが返ってきた。

「いまはまだ、この芝居はいったい何がウリなんだ? とよくわからない状態で(笑い)。稽古を始めて10日過ぎてもまだわからない。なんとか初日までには、『これ、ちょっといけるでしょ』と言えるところまで持っていきたいんですけどね」

 段田らしい飾らぬ力の抜けた言葉に思わず苦笑した。段田は、こう続けた。

「でもね、この顔ぶれですから、いい線までいけるだろうとは思っているんですよ。登場人物はダメダメの人ばかりですが、傍から見たらそこが面白いのかもしれないなと。ホームランではないけど、渋いヒットを打ったね、という感じになる気はするんです」

 そこには静かな闘志が潜んでいる。公演を誰よりもワクワクしながら待っているのは、段田本人にほかならない。舞台に立つことが心底好きなのだ。

「映像も面白いのですが、舞台は役者の守備範囲と仕事量が多くて楽しいんです。もちろん、演出家あってのことですが、セリフのタイミングや立ち位置、動きは自分で決められますから」

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン