芸能

竹内涼真 「甘い系」に飽きた女子のハート掴んだ

 街でスカウトされて芸能界入りする俳優も多い中、竹内さんはファッション誌『mina』(主婦の友社)の専属モデルオーディションを受けてこの世界に入ってきました。そのオーディションでも、『ひよっこ』のオーディションでも、「絶対に受かる」という強い気持ちで臨んだそうです。狭き門にここまで本気になれる心の強さは、サッカーでプロ選手になれなかったことの挫折がプラスにあらわれた結果だと思います。メディアのインタビューでも、自分よりもレベルの高い選手を見てネガティブ思考になってしまった反省を活かして、俳優業はポジティブ思考で挑んでいると語っています。

 演技のほうは、役者歴も浅いのでこれからまだまだ勉強が続くと思いますが、努力を惜しまない姿勢からも「のびしろ」は充分に感じられます。たとえば、高校野球を題材にした映画『青空エール』(2016年)では、右利きのキャッチャーを演じていますが、彼はもともと左利きです。それを自然に右利きに見せるのは、並大抵の努力ではできないことだと思います。

 さらにもう一つ「のびしろ」を感じさせるのが、ファンサービスです。SNS全盛のこの時代、イケメン俳優もいかにファンを巻き込めるかが大事になっています。ツイッターのフォロワーが130万人を突破した竹内さんは、『過保護のカホコ』放送前に「今日もトレンド取ろうぜ」とつぶやくなどして、ファンを巻き込んで盛り上げています。こういうのが得意なのは大きな強みでしょうね。7月に発売された写真集『1mm』(集英社)の発売記念の握手会でも、「名前で呼ばれた」「頭をポンポンしてもらった」など、SNSでは竹内さんの「神対応」ぶりに感激するファンの報告が相次ぎました。

『ひよっこ』への再登場、そして女子をキュンキュンさせ続ける『過保護のカホコ』。同時期に二つのドラマで、真逆のキャラを楽しめるファンは今とても幸せだと思います。ただ、どちらの作品もポジティブな役柄で、竹内さん自身も前向き人間なので、今後は影のある役、罪を犯す役などに挑戦すると振り幅が出て面白いかもしれません。ブレイクが一段落した後も、息の長い活躍に期待したいです。

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