挑発を受けたヒットマンはためらうことなく、再び発砲した。弾丸が体に吸い込まれ、任侠山口組のボディガード・楠本勇浩組員の体が静かに崩れ落ちた。正面からの被弾はヤクザにとって“最高の勲章”だ。暴力団社会では、“若い衆の鑑”とも表現される。

 一方、その迫力に気圧されたヒットマンは完全に逃げ腰だった。衝突・発砲音を聞いて近隣住人たちが飛び出してきた頃には、西に向かって逃走しており、現場には黒いフルフェイスのヘルメットが残されていた。

「すごい音が立て続けにしたので確認に行くと、歩道に男性が倒れていた。鼻の脇を撃たれてて、血がぴゅーっと吹き出しているのが見えました。織田さんの家にはずっと警察が張り付いていたのに、なかなか来なかった。到着してもあたふたしてたんで、『なにかかけてやれ』と言ったら、白いシャツをかぶせた。そのシャツにも真っ赤な血が染みだしていた」(犯行現場の近くに住む近隣住民)

 顔面を撃たれた楠本組員はほぼ即死状態で、搬送された病院で死亡が確認された。

 殺害現場のすぐ後ろには、防犯カメラが設置されており、任侠山口組の車列を克明に記録していた。3台編成の先頭を走るワンボックスカーには、前述したように織田代表が乗っており、楠本組員は直後を走っていた黒い乗用車に乗車していた。その後ろにもう1台、白いワンボックスカーがいる。

「カメラは4か所を撮影してて、視点を切り替えられる。襲撃を受けてバックしてぶつかる車の様子の他、ヒットマンの一味と思われる黄緑色の服を着た不審な男も映ってる。この男は団地の階段を上り、様子を確認した後、ダッシュで任侠側の車に近づいていったのに何もせず逃げた。手には拳銃らしいモノを持っており、マシンガンを持っていたという見方もある」(警察関係者)

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