国内

危険な歩きスマホ、パラリンピック日本代表も苦言呈す

鉄道43社局と携帯電話会社が共同で歩きスマホ防止キャンペーンを開催

 現在、電車内でも、ホームでも、人々の視線はひたすら手元のスマホに集中する。その危険性を指摘するのは、交通工学を専門とする愛知工科大学名誉教授で特任教授の小塚一宏さんだ。

「歩行する時、人間は無意識のうちにさまざまな情報を目で拾って認識しています。実際に実験してみると、普通に歩いている時は、左右でおよそ3mずつ安全確認を本能的に行っているんです。ところが歩きスマホの場合は、小さな画面を中心にして20~30cmの範囲しか見ていない。時折、視線を上に上げたとしても、左右まで見ることはありません」

 小塚さんは実験として、駅のホームで学生にスマホを持たせて、ツイッターをさせながら歩かせた。すると学生は、すぐ横を通る子供にもまったく気づかなかった。それが視野20cmの実態である。

 しかも最近は、ますますスマホの画面が大きく精細になり、高音質で地図アプリやゲームなどのコンテンツが充実し、ハンズフリーで歩きながら通話もできるようになった。

 スマホに“入り込む”人々が増加したことで、事態はより危険になったと小塚さんが続ける。

「人間の脳は2つのことを同時にすることができず、興味の強い方に意識が集中します。ツイッターやLINEなどのSNSを更新したり、動画を見ながら歩きスマホをすると、周囲への注意力がますます散漫になり、重大な事故につながりやすい。1台のスマホで生活が便利になった半面、人が人を見なくなりました」

 その結果、視覚障害者のみならず、健常者の事故も増加した。2006年は161件だった転落、接触などのホームで発生した「人身障害事故」は2014年には年間227件と増えている。そのたびに電車が止まり、帰宅の足が遅れるなど実害を被る人は数百万人単位に上る。

◆「危ないですよ…」と言ってみたら

 駅の現場はどうなっているのか10月下旬の夕方6時過ぎ、本誌・女性セブン記者は帰宅ラッシュでごった返す渋谷駅に赴いた。

 山手線のホームでは、スマホを見ながら移動する人たちが群れをなす。高齢者以外の多くの人が歩きスマホで5秒に1度ほど視線を上に向ける。イヤホンをして電車の進行方向に歩くのでホームに電車が到着したことに気づかず、自分のすぐ横を車体が通り越した時に慌ててスマホから目を離す男性もいた。ホームの端すれすれを歩きスマホで通り過ぎる若い女性にハラハラする。

関連記事

トピックス

モデルやレースクイーンとして活動する瀬名ひなのさん(Xより)
《下半身をズームで“どアップ”》「バレないように隣のブースから…」レースクイーン・瀬名ひなのが明かした卑劣な”マナー違反撮影“、SNSの誹謗中傷に「『コンパニオンいらない』は暴論」
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《鎖骨をあらわに予告》金髪美女インフルエンサーが“12時間で1000人以上と関係”の自己ベスト更新に挑戦か、「私が控えめにするべき時ではありません」と“お騒がせ活動”に意欲
NEWSポストセブン
美貌と強硬姿勢で知られるノーム氏は、トランプ大統領に登用された「MAGAビューティ」の一人として知られる(写真/Getty Images)
〈タイトスーツに身を包む美貌の長官〉米・ミネアポリスで移民当局が女性射殺 責任者のクリスティ・ノーム国土安全保障長官をめぐる“評価”「美しさと支配の象徴」
NEWSポストセブン
再選を確実とし、あいさつする小川晶氏(時事通信フォト)
《ラブホ通い詰め問題》「1日100人に謝罪&挨拶」「ポエティックなインスタ投稿」で小川晶氏が前橋市長に返り咲き、支援者は「皮肉だけど、山本一太さんに感謝状を渡したい(笑)」
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
《クスリ漬けか…との声も》ギャル系美女が映っていた“異様な監視カメラ映像”とは》「薬物を過剰摂取し、足も不自由で、死んでしまう…」中国インフルエンサー(20)の住居の管理人が証言
NEWSポストセブン
高木美帆(Getty Images)
【ミラノ・コルティナ冬季五輪】荻原次晴さんが解説 「五輪の魔物」に打ち勝てる連続メダル候補の選手たち 高木美帆、渡部暁斗、平野歩夢、小林陵侑、高梨沙羅ら
週刊ポスト
100円ショップ(写真提供/イメージマート)
《100円という呪縛》物価上昇と円安に苦しむ100円ショップ 「一度100円と思い込まれたものを値上げするのは難しい」と店主が嘆く
NEWSポストセブン
中国人インフルエンサーがカンボジアの路上で変わり果てた姿で発見された(TikTokより)
「クスリを支配の道具に」「行為中に使う客層も…」変わり果てた中国人美女インフルエンサーが保護されたシアヌークビル、専門家が語る現地アングラ界隈のリアル
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
〈自慢のロングヘアがボサボサに…〉中国美女インフルエンサー(20)、精神に異常をきたして路上生活…母親が電話で抱いた疑念「話し方を指示されているのでは」【高給求めてカンボジアに渡航も】
NEWSポストセブン
秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《不敬どころの騒ぎじゃない》秋篠宮家・佳子さまも被害に…AIを用いた性的画像の被害が世界的問題に 専門家が指摘「男女問わず人権侵害」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《もう家族でハワイに行けない…》“1.5億円の脱税疑惑”の宮崎麗果、“ESTA取得困難”で恒例の「セレブ旅行」は断念か SNSで「深い反省」示す
NEWSポストセブン
元旦に離婚を発表した吉岡美穂とIZAM(左・時事通信フォト)
《3児の母・吉岡美穂がIZAMと離婚》夫のために「“鬼嫁キャラ”を受け入れた妻の想い」離縁後の元夫婦の現在
NEWSポストセブン