スポーツ

白鵬が嘉風に敗れて前代未聞の騒動を起こした理由

横綱の品格はどこへ?(撮影:ヤナガワゴーッ!)

 相撲協会は真っ二つに分断された。「日馬富士暴行事件」に端を発した対立で、八角理事長(元横綱・北勝海)と貴乃花親方の関係は修復不能となり、もはやどちらかが相手陣営を「崩壊」させる決着以外、あり得なくなった。

 横綱・日馬富士の暴行事件は様々なかたちで角界の歪みを露わにした。同郷の後輩力士・貴ノ岩を殴打したきっかけは、9月に東京・錦糸町で貴ノ岩がモンゴル力士らと酒を飲んでいた時の言動だったと伝えられている。

「貴乃花部屋は角界一のガチンコ部屋。貴ノ岩は、横綱・白鵬の知人らもいるなかで“オレたちはガチでやっている”、“これからはオレたちの時代”と息巻いた。それが白鵬の耳に届き、鳥取での飲み会が叱責の場になった」(協会関係者)

 そんな経緯が、九州場所11日目の“異常事態”につながったとみられている。白鵬が関脇・嘉風に敗れ、初日からの連勝が10で止まった一番。土俵下まで放り出された白鵬は“立ち合い不成立”をアピールして1分以上にわたって土俵上に戻らず、相手の嘉風が勝ち名乗りを受けるのを妨害するという前代未聞の騒動を起こした。

「白鵬は、貴ノ岩から舐めた口をきかれたこともあって、今場所は意地でも全勝で40回目の優勝を果たすつもりだった。圧倒的な強さを見せれば、休場した他の3横綱(日馬富士・鶴竜・稀勢の里との違いは際立ち、自分のポジションは安泰になる。日馬富士暴行事件の“共犯者”があるかのような見られ方も払拭できる。そう考えていたところに不本意な負け方で連勝が途切れ、あそこまで見苦しい姿をさらしたのではないか。審判部からは厳重注意があったが、八角理事長も今回の問題のキーマンになるとみているからなのか、厳しく叱責することはなかった。少なくとも貴乃花グループにはそう見えたはず」(担当記者)

 土俵上の話題は白鵬のこの一番と稀勢の里のふがいない途中休場くらいだったが、土俵外では様々な思惑が蠢いていた。

関連記事

トピックス

初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
「ウチも性格上ぱぁ~っと言いたいタイプ」俳優・新井浩文が激ヤセ乗り越えて“1日限定”の舞台復帰を選んだ背景
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン