芸能

真矢ミキ 専業主婦になりたかった過去の自分を振り返る

幼い頃の夢は“専業主婦”

 2015年3月から情報番組『ビビット』(TBS系)のMCを担当している元・宝塚歌劇団花組トップスターの真矢ミキ。幼い頃の夢は、専業主婦だったという彼女が、10代の頃、そして実母と義母について語る。

 * * *
 幼い頃の夢は、専業主婦になることだった。と、先日友人に話したら「まっ、冗談はさておき~」なんて会話を変えられた。

 こう見えて私は、家にいる事が好きなのだ。早い話がインドア派。家にこもり、手の込んだ料理を、オーブンでメイン料理が出来る間にチャチャッと作り、部屋はDIYで、せっせせっせと我が家のオリジナル感をだす。そして子どもを癒し、私も癒され、戯れ(実際、子どもはそんな簡単じゃないぞ~)、片付けたり、本読んだり、夫関係の方へのお礼状書いたり…とにかく、朝から晩まで家の中で楽しく暮らしていたい。

 こんな思いは小学生の時聴いた、小坂明子さんの『あなた』という唄が流行っていた事も大きい。歌に登場する光景が当時の幼い私にも想像でき、それは女性の幸せを象徴していた。幸福は家に詰まっている。そうか、短大行ってお嫁さんになろう!

「そうだ、京都に行こう」に似たような感動を求めての安住への旅だ。それはやはり、母が専業主婦という影響もあった。

 幼い時から、美味しい食事は勿論、キレイに型に流したゼリーやポテトチップスまで母の手作りだった。そして夏物の綿シャツから冬物のニットのワンピースやセーターまで、すべて。まっ、時代も今とは違い、可愛らしい物があまり売っていなかった事もあるのだけど。そんな母を見ていたから、私は至極当たり前のように結婚して専業主婦になるのだと、真っ直ぐにそう思っていたのだ。

 しかし小学6年から、父の転勤で大阪・豊中市に住む事になり、たまに乗っていた阪急電鉄の終点が宝塚だった。そんなある日、宝塚行きの車内で宝塚音楽学校生と遭遇した母と私。「みきも宝塚、受けてみたら?」と母のちょいとした宝塚熱が、突然私を押してきたところから、我が人生は一気に変わりだした。ちょうどベルばらブームと何度目かの転勤のタイミングが重なり、人生がガラガラガラー!!っと音を立てるように動いた中学3年生。

 ちなみに、受験番号は1番だった。受験番号の札が裏返しになっていたのだが、残りものには福がある、ならぬ、古びたものには福があるに違いない!と15才の未熟な勘が働き、私は札の裏に貼られたテープが一番黄ばみ古びたものを選んで手にした。(結局、良かったのか?悪かったのか?…いや、受かったのだから良かったのか!)そしたら1番だった。

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