芸能

松本人志の『ドキュメンタル』 私的名シーン「ベスト10」

売れていない芸人の爆発力も見所(イラスト/ヨシムラヒロム)

 Netflixが2015年9月に日本上陸してから2年、地上波テレビが強すぎる日本では普及が難しいと予想する人もいた、インターネットのドラマやバラエティ番組視聴が、今では普通のことになってきた。なかでも、2016年11月から始まったamazonプライム・ビデオの『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』は、約1年でシーズン4を数える人気番組に成長した。最新のシーズン4をすぐ楽しみたい人のために、今回は、過去シーズンの名シーンを記載。イラストレーターでコラムニストのヨシムラヒロム氏が、全シーズンを通して確認した、芸人のメンタルが最も試されていると思う瞬間を紹介する。

 * * *
 2017年は、インターネットテレビ元年と言っても良い年。

 特に、amazonプライム・ビデオ『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』シリーズは、大きな話題となった。

『ドキュメンタル』は、松本人志がオーガナイザーを務める。

 部屋に10名の芸人を6時間軟禁。そこで興じられるのは笑わせ合い。ライヤーゲーム否ラフゲーム、プロによる”にらめっこ”。

 参加費は100万円。最後まで笑わずに、サバイブした芸人が優勝賞金1000万円を獲得。ギリギリの精神状態で、繰り広げられる芸人達の秘密クラブ。

 現在、4シリーズが公開中。シーズン1は、amazonプライム・ビデオのランキングで断トツ1位。シーズン2は5位、シーズン3は6位、トップ10のなかに3本もランクインされる。

 その魅力はなんと言っても、地上波放送では不可能な過激さ。「コンプライアンス」はほぼない、芸人の解放区。売れっ子芸人の本気の面白さを覗き見ることができる。

 レギュラーの多い芸人にとっては、100万円を失う痛みは薄い。しかし、参加者には名前を聞いたことのない芸人も。

 彼らにとっては、高級な遊戯では許されない。明日の生活費となる1000万円を獲得するために、ジャイアントキリングを狙う。

 売れてる芸人VS売れてない芸人の軋轢も見所のひとつ。

 たとえば、地上波テレビ番組ではお馴染みの芸人とはいえない、野性爆弾のくっきーは、4シリーズ中3シリーズに参加。同業者からも恐れられる能力を遺憾無く発揮する。

 シーズン4エピソード3で見せた白塗りメイクの顔マネは、雨上がり決死隊・宮迫を完璧に笑わせた。そして、本気で悔しがる宮迫は「クソー!」と叫ぶ。

 逆に、シーズン3に参戦したプラスマイナス・岩橋は自分の空気が作れず。お得意のギャグを披露するもフットボールアワー・後藤に牽制され続けた。

 こういった笑いの攻防戦がたまらない。

関連記事

トピックス

お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
「ガッポリ建設」のトレードマークは工事用ヘルメットにランニング姿
《嘘、借金、遅刻、ギャンブル、事務所解雇》クズ芸人・小堀敏夫を28年間許し続ける相方・室田稔が明かした本心「あんな人でも役に立てた」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト