舛添:マスコミが変わらなければ、まっとうな女性政治家の登場は難しいかもしれません。新内閣の組閣で女性閣僚がひとりもいなければ、男尊女卑内閣だとマスコミが必ずたたく。内閣は支持率を気にするから、資質に疑問を持っても女性閣僚を登用せざるをえない。そんな状況が続いているからまともな女性リーダーが出てこない。

古谷:いまのお話は、女性議員の背景に存在する女性有権者の問題にもつながります。男性目線だと批判されるでしょうが、日本には自立できない幼稚な女性が増えている。とくに近年、女性の劣化が目立ちます。

 恋愛をしたアイドルが罰として頭を丸刈りにして許しを請うたり、稲田朋美(58・自民・衆5期)が追及に耐えきれずに泣いて安倍(晋三)に庇護を求めたりする。明らかに異常なのに批判する人が少ない。しかも女性側はなんの声も上げません。

舛添:私はそこにネット社会の病理を感じます。そのアイドルにしても、稲田や片山にしても、自分に肯定的な意見だけをネットで見るから錯覚して満足してしまう。そして違う立場の人の意見には耳を貸さない。諫言という言葉が死語になってしまった。古谷さんがいう努力や切磋琢磨をする以前の問題です。

古谷:女性議員の数を増やせば切磋琢磨するという主張もありますが、そんな単純な話ではありません。

 僕は女性議員の比率が世界193か国中、163位(IPU調査)だからもっと増やそうという意見には反対なんです。政治家にふさわしい女性がいないなら男性でいいじゃないか、と。ムリに下駄を履かせて政治家にするのは逆差別でしかない。

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