〈今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよいとの助言があった〉

 加計学園側は助言通りに動き、今年4月、今治市に悲願の獣医学部を開学した。この内容が事実とすれば、「(加計氏からは)獣医学部を創りたいといった話は一切ございません」と首相が国民に説明してきた筋立てが全部違ってくる。

 首相と腹心の友との間で事前に相談がなされ、首相秘書官は「首相案件」として加計学園側に獣医学部認可の“抜け道”を指南し、官邸ぐるみで便宜を図った疑いが濃厚になる。加計メモは愛媛県の職員が関係省庁の担当者に「陳情の経緯」を報告するために渡していたとされ、朝日の情報源は愛媛県ではなく、霞が関にあるという見方が有力だ。

 現在、経産省ナンバー2の経済産業審議官に出世している柳瀬氏は面会そのものを否定しているが、それに対して中村時広・愛媛県知事は記者会見で職員メモの存在を認めたうえで、「職員が文書をいじる必然性は全くない。(職員を)全面的に信用している。国が正直に言ったらいいのではないか」と突きつけた。

◆「録ってないほうがおかしい」

 野党は柳瀬氏の証人喚問を要求し、佐川宣寿・前国税庁長官への喚問の次は「柳瀬喚問」が後半国会の焦点になってきた。

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