同じ沖縄県内でも県本体と管轄が分かれる那覇市は、指導監督する7施設から、11件の事故報告を把握していた。那覇市内の介護関係者は次のように言う。
「那覇市は他県からの流入者も多く、沖縄の他の地域に比べ、行政の指導や活動も活発です。そうしたことが数字の差に現われているのかもしれません」
自治体ごとの判断によって「事故報告」という本来客観的であるべきものに差が生まれているとしたら、利用者の側はいったいどの報告を信じればいいのだろうか。
●末並俊司(ジャーナリスト)と本誌取材班
※週刊ポスト2018年6月22日号