いま日本が改革すべきものは、こうした金融の失敗に加えて、AIやバイオテクノロジーなどの進歩を阻む、社会の保守性であろう。中国人は日本人から多くのものを学ぶべきであるが、逆に日本人が中国人から学ぶべきものもある。

 それはすなわち大局的な国際感覚だ。ローカルな殻に閉じこもり、進取の気風を失って思考が硬直したことが、かつて世界に冠たる水準を誇ったデジタル分野における日本の戦略的優位性を失わせることになっている。

 企業家であるトランプ氏は、日進月歩ならぬ「秒進分歩」と言ってもいいほどのスピードで、どんどん先へと進んで行く人物だ。従来の慣習や心理的な制約にとらわれず、新しい時代を作っていく。

 日本もこうした柔軟性を持ってほしい。SNSやAIやバイオテクノロジーの技術革新がどんどん進んでいく、変化の速い時代に対応して、戦略的に前に進んでいかなければ、将来の日本は没落の道を歩むよりほかなくなるだろう。これは経済分野においてのみならず、北朝鮮問題に象徴される外交や安全保障の分野についても同様だ。

 この時代のなかで、もっと国際的にイニシアチヴを発揮して世界の潮流をリードする国家になってほしい。日本がグローバル化に対応できるか、国内の保守性を打ち破れるかは、アジア全体の平和にとっても極めて重要な問題だ。戦後長らく自国を覆っている自信のなさから、そろそろ脱却すべき時がきている。

 日本は世界で最も優秀な民度を持つ国民を擁している国家だ。努力家で礼儀正しく、政府に迷惑をかけない日本人の民度は、世界で最も尊敬されていると言っても過言ではない。北米でも南米でも、欧州でも中東でも、世界の人々は日本人に対して強いリスペクトを抱いている。これは日本のいちばんの財産だろう。この良好なイメージを、もっと戦略的に利用してほしいし、そうしなくてはならないと思う。

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン