【湯治(温泉療法):★★★☆☆】

 温泉には必ず「効能」(適応症)が貼り出されている。それらは2014年に環境省が定めた基準に則しているが、医学的根拠に基づいたお墨つきというわけではない。

「有効成分によって神経痛や胃痛などに効果があるとされていますが、これらはあくまで“経験則”に基づくものです。ただ、含有成分にかかわらず、温泉に入ることでリラックスでき、自律神経の調子が整えられるといった効果は認められています」(秋津医師)

 ちなみにがん予防やがん治療については「因果関係はまったく証明されていない」(岡田医師)という。

【鍼灸:★★★★★】

 もっとも評価が高かったのが鍼灸だ。

「腰痛や花粉症、胃痛などに効果があることが明らかになってきています。他の症状についても効果がないか、現在も検証が進んでいます」(秋津医師)

 がんに対する治療効果は認められていないものの、「抗がん剤治療の副作用である吐き気の軽減」や「がんの疼痛緩和」に効果があるとアメリカ国立衛生研究所が認めている。

 がん代替療法を考えるうえでは「がんの治療」と「がんによる痛みの緩和」を分けて考える必要がある。

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