ライフ

漫画家・コージィ城倉氏 なぜ野球漫画は人気が続くのか

いま最も熱い漫画家を直撃(撮影/山崎力夫)

 2017年4月、38年ぶりに野球漫画『プレイボール』(ちばあきお・作)の続編『プレイボール2』が始まった。描くのは漫画家・コージィ城倉氏。漫画原作者としても数々の作品を手がけており、「週刊ポスト」読者が選んだ「好きな野球漫画」アンケートにも『グラゼニ』(10位)、『プレイボール2』(20位)、『江川と西本』(21位)がランクインした。今、最も熱い漫画家が「野球漫画」の魅力を語った──。

 江川卓と西本聖という1980年代の巨人を代表するライバルを描いた『江川と西本』や、『グラゼニ』など、野球ファンにとって“その手があったか”と思わせる作品の数々を世に生み出している城倉氏。その発想の原点は、城倉氏自身の原風景にある。

「巨人戦中継の視聴率が一番高かったのは、実は江川がいた時代なんです。その頃の巨人は、江川、西本、定岡の三本柱に、原、中畑、篠塚とスターばかりでした。いま巨人が話題になるのは残念ながらスキャンダルばかり。でも当時は選手同士のライバル関係とか、グラウンド内での話が中心でした。自分が見ていた、一番面白かった頃の巨人を描いてみたいと思って始めたのが、『江川と西本』ですね。

 ただ僕は実はヤクルトファンなんです(笑い)。だからよく神宮球場に通っているのですが、神宮って肌感覚でプロ野球の世界を感じられるんですね。クラブハウスがすぐそこにあるからファンとの距離が近かったり、球場での裏方さんの動きが見やすかったり。例えば元ヤクルトの乱橋(幸仁)がバッティングピッチャーをやっていたと思えば、試合中はバックネット裏でビデオを回している、なんて姿も見られる。そういう面もすごく面白いと思って、プロ野球に関わる人たちの“生活”を描いた『グラゼニ』を考えました」

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン