ただ、八角理事長(元横綱・北勝海)は調査結果に対し、「意識改革をやっていきたい」などと話すにとどめ、白鵬への処分もない。

「結果として、白鵬が好きに振る舞える状況が生まれた。もともとモンゴル勢は、旭鷲山をトップにする白鵬派と朝青龍に近い日馬富士派に二分されていたが、日馬富士の引退で現役力士では白鵬の“一人天下”の状況です」(担当記者)

◆休場しても問題ない

 白鵬は右膝の故障を理由に九州場所を休場する。

「2020年の東京五輪まで現役を続け、開会式で土俵入りを披露する“野望”のために無理しないつもりだろう。ガチンコ力士との取り組みは、土俵際でもつれて大きなケガにつながるリスクがある。今場所は、貴乃花の愛弟子である貴景勝をはじめ、序盤に対戦が見込まれる上位陣がガチンコ勢ばかり。リスクが高い状況だったことは間違いない」(若手親方)

 しかも、協会側にとっても休場は悪い話ではない。

「復活の兆しが見えた日本人横綱・稀勢の里には延命してほしいし、関脇・御嶽海の大関昇進の目も残したい。白鵬や鶴竜の休場中に日本人力士が活躍したほうがいいわけです」(同前)

 元貴乃花親方は田川で、元弟子たちの九州場所について、「とにかく奮闘しなけりゃいかん。暴れるぐらいにね……」と漏らした。

 その眼差しは、角界が抱える“宿痾”を見据えていたのだろうか。元貴乃花親方と白鵬、土俵にいない2人の新旧大横綱の間で相撲協会は慄いている。

※週刊ポスト2018年11月23日号

関連記事

トピックス

劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン