スポーツ

競馬のリーディングトレーナー争い 藤原厩舎の強さについて

藤原厩舎の強さの秘密は

 暮れになってリーディングジョッキー争いと共に話題になるのは、厩舎のチームワークが問われるリーディングトレーナー争い。各厩舎の“哲学”や得意な距離、騎手との相性などは馬券検討の重要なファクターだ。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、厩舎の違いでみる競馬の面白さについてお届けする。

 * * *
 C・ルメールは12月第1週も勝ち星を積み重ね、興味は武豊が2005年につくった212勝という記録を塗り替えるかどうかに集まっている。残り5日で11勝というのはルメールにとって難しい数字とは思えないが、「あと1勝」が届かなかった過去がある。

 初のリーディングジョッキーに輝いた昨年の最終日は6鞍騎乗、うち3頭が1番人気だったが未勝利。有馬記念の日も6鞍に騎乗して、4頭が1番人気だったが2勝止まりで、最終的に200勝の大台にあと1勝届かなかった。

 また2016年はリーディング2位だったが、最終日を前にして、1位戸崎圭太との差はわずかに1。最終日は1、2レースで戸崎が連勝してその差を3に開くが、ルメールは人気馬に騎乗しながら勝ちきれず、ついに9レースを迎えた。この時点で2着の差で戸崎のリーディングが決まったが、ルメールは9RのホープフルSでレイデオロ、10Rの有馬記念でサトノダイヤモンドと重賞を連勝して、その差を1まで詰めた。

 一方。リーディングトレーナー争いは12月第1週終了時点で、藤原英昭厩舎が56勝、以下矢作芳人52勝、中竹和也と藤沢和雄51勝と続いている。いずれも、調教師の強いリーダーシップのもと、毎年コンスタントに50勝前後勝っている名門厩舎ばかり。しかし、リーディングトレーナーになりたいがために、年明けに予定していた出走を早めたりすることはない。あくまでも「馬優先」、厩舎成績はその結果だ。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン