国際情報

トランプ大統領を待つ今後 民主党に彗星候補の出現も

大前氏がトランプ氏の行く末を予測

 2019年の日本を待ち受けるのは、激動と混沌の世界情勢だ。全面的な対決へと移行しつつある米中関係、欧米に押し寄せる移民・難民による不安定化の大波、次々に飛び火する経済危機……。それらの背景には、ボーダレス化の進展とともに“壁”を求める“自国第一主義の連鎖”がある。経営コンサルタントの大前研一氏は、そうした世界の潮流に新たな変化が生じていると見る。

 * * *
 昨年12月の米中首脳会談で、ドナルド・トランプ大統領と習近平国家主席は、アメリカが今年1月1日から予定していた2000億ドル分の中国製品に対する輸入関税の引き上げを90日間延期することで合意し、米中貿易戦争は「一時休戦」と報じられた。

 しかし、その直後にトランプ大統領は「私はタリフマン(関税の男)だ」とツイートし、通商協議が不調に終わった場合は追加関税を課す方針を示して牽制。さらに、中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)」の創業者の娘で副会長兼CFO(最高財務責任者)の孟晩舟氏がアメリカの要請によりカナダで逮捕されたことで、米中関係はいっそう悪化し、報復合戦になる懸念がある。

 一方、昨年のアメリカ中間選挙では、本質的かつ永続的と思われるアメリカ社会の構造変化が起きた。

 まず、若者の投票率が大幅に上がったこと。4年前は21%だった18~29歳の若者の投票率が今回は31%に達し、そのうち約7割が民主党に投票したと報じられた。もう一つは、女性が圧倒的に民主党を支持したことだ。その結果、民主党から史上初のイスラム教徒やアメリカ先住民ら多数の女性議員が誕生したのである。

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン