レポートには「災害対策タスクフォース立ち上げ」として、〈ハード/ソフト面の両面から以下の3つの観点で検討する〉と記されている。「護岸タスクフォース」(予防)、「地下施設タスクフォース」(減災、早期復旧)、「危機対応(管理)体制タスクフォース」(予防、減災・緊急対応、早期復旧)とある。3番目が肝心なソフト面の災害対応だろうが、こう書かれているだけだ。

〈災害発生時の状況を振り返って検証し、減災・緊急対応から早期復旧における意思決定の一元化・迅速化を含めた危機対応体制の再構築〉

 あまりに抽象的に過ぎてどこが問題だったのか、さっぱりわからない。

◆中国人を優先避難の怪

 台風21号の被害では、関空と対岸の泉佐野市を結ぶ連絡橋に燃料タンカーが衝突した。ありえない事故の映像が衝撃的だったが、災害対応という点では、それよりもっと深刻な問題があった。ある航空会社の役員はこう憤った。

「いちばん最初の混乱は、関空側が発表した空港島滞留者3000人という数字でした。目視で関空の職員が数えたところ、空港島に残されている飛行機の乗客がそれだけだった、とあとから言っていました。

 しかし、3000人という数字が独り歩きし、それが乗客だけの数なのか、働いている人数も含めた数字なのか、わからない。空港に勤務する従業員は1万人以上いる。滞留者の状況も把握せず、とにかくバスを出して移送させようとしていたのは明らか。だから従業員が乗客に混じって脱出したり、余計に混乱したのです」

 関空では、9月4日午後1時頃から浸水が始まった。2本ある滑走路のうち被害の大きいのは地盤沈下の激しい古い1期島の滑走路で、ターミナルビルが水浸しになり、地下の配電盤が故障して停電した。

関連記事

トピックス

連日お泊まりが報じられた赤西仁と広瀬アリス
《広瀬アリスと交際発覚》赤西仁の隠さないデートに“今は彼に夢中” 交際後にカップルで匂わせ投稿か
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《永野芽郁のほっぺたを両手で包み…》田中圭 仲間の前でも「めい、めい」と呼ぶ“近すぎ距離感” バーで目撃されていた「だからさぁ、あれはさ!」
NEWSポストセブン
元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎ストーカー殺人事件》「テーブルに10万円置いていきます」白井秀征容疑者を育んだ“いびつな親子関係”と目撃された“異様な執着心”「バイト先の男性客にもヤキモチ」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《田中圭との不倫疑惑》永野芽郁のCMが「JCB」公式サイトから姿を消した! スポンサーが懸念する“信頼性への影響”
NEWSポストセブン
騒然とする改札付近と逮捕された戸田佳孝容疑者(時事通信)
《凄惨な現場写真》「電車ドア前から階段まで血溜まりが…」「ホームには中華包丁」東大前切り付け事件の“緊迫の現場”を目撃者が証言
NEWSポストセブン
2013年の教皇選挙のために礼拝堂に集まった枢機卿(Getty Images)
「下馬評の高い枢機卿ほど選ばれない」教皇選挙“コンクラーベ”過去には人気者の足をすくうスキャンダルが続々、進歩派・リベラル派と保守派の対立図式も
週刊ポスト
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《離婚するかも…と田中圭は憔悴した様子》永野芽郁との不倫疑惑に元タレント妻は“もう限界”で堪忍袋の緒が切れた
NEWSポストセブン
成田市のアパートからアマンダさんの痛いが発見された(本人インスタグラムより)
《“日本愛”投稿した翌日に…》ブラジル人女性(30)が成田空港近くのアパートで遺体で発見、近隣住民が目撃していた“度重なる警察沙汰”「よくパトカーが来ていた」
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《スクショがない…》田中圭と永野芽郁、不倫の“決定的証拠”となるはずのLINE画像が公開されない理由
NEWSポストセブン
小室圭さんの“イクメン化”を後押しする職場環境とは…?
《眞子さんのゆったりすぎるコートにマタニティ説浮上》小室圭さんの“イクメン”化待ったなし 勤務先の育休制度は「アメリカでは破格の待遇」
NEWSポストセブン
食物繊維を生かし、健全な腸内環境を保つためには、“とある菌”の存在が必要不可欠であることが明らかになった──
アボカド、ゴボウ、キウイと「◯◯」 “腸活博士”に話を聞いた記者がどっさり買い込んだ理由は…?《食物繊維摂取基準が上がった深いワケ》
NEWSポストセブン
遺体には電気ショックによる骨折、擦り傷などもみられた(Instagramより現在は削除済み)
《ロシア勾留中に死亡》「脳や眼球が摘出されていた」「電気ショックの火傷も…」行方不明のウクライナ女性記者(27)、返還された遺体に“激しい拷問の痕”
NEWSポストセブン