2018年入院中の勝谷さん。体調回復を待ちつつ、メルマガの執筆を行っていた


「2015年にうつを発症した時には、抗うつ剤を酒で流し込み、2017年の兵庫県知事選挙落選後は、仕事のない日は昼から飲むようになりました」

 そして、異変が訪れた。

「この頃から認知症のような症状が表れ始め、特に酒が入ると自分がいる場所や状況がわからなくなる。昔のことはよく覚えているのに、さっきあったことが思い出せない。地方の講演に行く時も、マネジャーが飛行機のチケットを渡して、待ち合わせの時間を告げてもすぐに忘れて、『おれはどうしたらいいんだ?』と電話やメールがくる。10回くらい同じことを言わないと飛行機にも乗れない状況だったそうです」

 もともとスリムな体形ではあったが、2018年に入ると、さらにやせ細っていった。食事はほとんどとらず酒ばかりをあおる日々。口にするのは居酒屋でひじきかれんこんのきんぴら、少量のご飯のみだった。

 深刻な状態であると、周りが判断したのはその年の8月10日。軽井沢(長野県)にある勝谷さんの自宅で配信されたネット番組『血気酒会』。異常なほどの顔色の悪さが話題となったのだ。

「黄疸がひどく、やせているのに腹だけ出ている。周囲は『栄養失調じゃないか』とはじめは笑っていましたが、尋常ではないと思い直し、病院に行くことを勧めました」

 勝谷さんの出身地・兵庫県尼崎市にある実家は病院で、弟が医師として勤めている。大阪での用事を済ませた勝谷さんを弟が診断した。その結果、同月21日に都内の大きな病院を訪れることになった。

「病院では『重症アルコール性肝炎』で、『劇症肝炎』と診断され、そのままICUに入って緊急入院。検査をするのが1日でも遅れていたら、救急車で搬送され、最悪、そこで絶命していたかもしれません」

 手が施せるような状態ではなく、肝臓医療の国内最高峰、慶應病院に転院。膨れた腹は肝臓の腫れによるもので、通常の5倍以上になり、他の臓器を圧迫。腎臓も半分以上、機能していなかった。

「がんやそのほかの合併症は見つからず、アルコールを断ち、肝臓の機能が元に戻れば退院もできる。最初は意識ももうろうとしていましたが、酒を断ち、次第に意識が戻ってきた9月5日からは、毎朝病室からメールで日記を配信するようになりました」

 多少、認知症のような症状はあったものの、次第に自力で歩けるまでに回復し、10月9日には晴れて退院した。が、すぐに飲酒を始めてしまった。

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン