芸能

今冬“ゾンビドラマ”2作がスタート、「カメ止め」の影響か?

ドラマ『ザンビ』に出演する乃木坂46のメンバー

 これまで連ドラにあまり選ばれなかったある題材がテーマとなり、注目を集めている。それは「ゾンビ」だ。しかも、2作が同時期に放送されるのだ。なぜゾンビのモチーフが選ばれたのか。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。

 * * *
 今冬の新作ドラマが次々に放送されていく中、とびきりの異色作は、19日スタートの『ゾンビが来たから人生見つめ直した件』(NHK、以下『ゾンビが来た』に略)と、23日スタートの『ザンビ』(日本テレビ系)。

 2作の共通点は、ゾンビをモチーフにしていること。映画や海外ドラマにはゾンビをモチーフにした作品は多いものの、連ドラではあまり見られません。

 しかも放送局は、堅いイメージのあるNHKと、視聴率トップの日テレ。両作ともオリジナルであることも含めて、挑戦的な作品であることは間違いありません。

◆『カメ止め』が大ヒットしたのは昨夏

 なぜこの時期に2作のゾンビドラマが放送されるのか? ゾンビと聞いて、昨年社会現象となり、『日本アカデミー賞』の8部門で優秀賞に輝いた映画『カメラを止めるな!』(以下『カメ止め』に略)を思い浮かべる人は少なくないでしょう。

『カメ止め』はゾンビというキャラクターを生かしたコメディーであり、後半は観客を大いに笑わせました。一方、『ゾンビが来た』も、「現代日本の諸問題をあぶり出す社会派ブラックコメディー」というコンセプトで、笑えるシーンを盛り込んでいるようです。

 あれほどヒットしたわけですから、『ゾンビが来た』『ザンビ』ともに、『カメ止め』を無視してドラマを作ることはあり得ないでしょう。トレンドを踏まえ、人々のニーズに応えるためにも、少なからず脚本・演出などで『カメ止め』の影響を受けた作品になることが予想されます。

 しかし、両作が『カメ止め』のヒットを受けて制作されたかと言えば、そうとは言えません。『カメ止め』の公開日は昨年6月23日であり、クチコミで人気に火がついたのは7~8月ごろ。今冬スタートの両作はゼロから作るオリジナル作品だけに、企画、キャスティング、ストーリー、美術などがスケジュール的に間に合わないでしょう。

 だからこそ、『ゾンビが来た』と『ザンビ』からは別の狙いが感じられるのです。

◆ゾンビドラマが若手女優の登竜門に

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン