裏切られたという思いを抱いてもおかしくないのに、デイリーは2軍落ちしてもロサリオを信じ続けた。
見出し:ロサリオ、昇格いつでもOK弾 “救世主”へ2安打3打点「チャンスを待つだけ」(6月24日)
記事内:「上(1軍)がゴーを出せばという打席内容」と助っ人の状態面に太鼓判を押した。(※注:矢野2軍監督のコメント)
まだ「太鼓判」を押し、「救世主」になると信じていたのだ。
キャンプ中、不安要素を探す方が難しく、オープン戦で不調に陥るも、開幕3連戦ですべての不安を一蹴した完全無欠の助っ人・ロサリオは75試合出場に留まり、打率2割4分2厘、8本塁打、40打点に終わった。8月26日の巨人戦を最後に1軍出場することなく、日本を去った。
◆マルテは“山田哲人級の選手”と表現
今年、そのロサリオの代わりに、阪神はジェフリー・マルテを獲得した。昨年までメジャーリーグのエンゼルスに在籍していたマルテも、デイリーの恒例行事である「太鼓判」を押されている。
見出し:新助っ人マルテは「ヤクルト山田」 ドリスが太鼓判(2019年1月29日)
記事内:ドリスは3度のトリプルスリーを達成しているヤクルト・山田哲人級の選手だと高く評し、馬力のある強打者であると太鼓判を押した。
例年通りの“元チームメイトによる新助っ人太鼓判記事”であり、過度な期待をする読者はもはやいないかもしれない。
内容を読むと、2015年に3Aで同僚だったドリスの〈ヤクルトの山田(哲)みたい。体はマルテもそこまで大きくはないんですけど、見た目が大きくないのにパワーがある〉というコメントを引いた上で、地の文で〈ドリスは3度のトリプルスリーを達成しているヤクルト・山田哲人級の選手だと高く評し〉と書いている。“ヤクルトの山田(哲)みたい”を“ヤクルト・山田哲人級の選手”と表現。やや飛躍させた感があるものの、これぞ、デイリーの真骨頂ではないか。