国内

元NHK松平定知氏、アナは「御代替わり」をどう伝えるべきか

元NHKアナウンサーの松平定知氏

 間もなく新しい御世を迎える。メディアはそれをどう伝え、国民はどう捉えるのか。1989年1月、昭和から平成への変わり目をテレビでアナウンスした元NHKアナウンサー・松平定知氏がその瞬間を語る。

 * * *
 私は平成元年となった1989年11月9日にベルリンの壁崩壊によってブランデンブルク門が無血開放される瞬間も、20世紀が終わって21世紀が始まる瞬間も、テレビの生放送でそのことを伝えました。たまたまの巡り合わせだったのですが、そういう歴史的な瞬間に立ち合えたことはアナウンサー冥利に尽きます。

 もう一つ申し上げますと、平成最初の紅白歌合戦の総合司会も担当させていただきました。ともに昭和を代表する大スターだった石原裕次郎さんは昭和62年7月17日に、美空ひばりさんは平成元年6月24日に亡くなっています。これも時代が変わったことの象徴ですね。

 間もなくやってくる御代替わりは、先代天皇の崩御ではなく、江戸時代の光格天皇から仁孝天皇への譲位以来およそ200年振りとなる生前退位によるものです。その意味で、昭和から平成のときのような悲痛な思いは国民の間に起こらないのではないでしょうか。もっとも強い思いは「天皇陛下、お疲れ様でした」という労いの感情だと思います。昨年の12月20日、天皇として最後となる誕生日に際しての記者会見で、「天皇としての旅を終えようとしている」「支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝する」と述べられたとき、涙声になられていました。あれを聞いた国民の多くは、陛下はもう十分お役目を果たされたと思ったことでしょう。

関連記事

トピックス

デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
【白鵬氏が九州場所に姿を見せるのか】元弟子の草野が「義ノ富士」に改名し、「鵬」よりも「富士」を選んだことに危機感を抱いた可能性 「協会幹部は朝青龍の前例もあるだけにピリピリムード」と関係者
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン
維新に新たな公金還流疑惑(左から吉村洋文・代表、藤田文武・共同代表/時事通信フォト)
【スクープ!新たな公金還流疑惑】藤田文武・共同代表ほか「維新の会」議員が党広報局長の“身内のデザイン会社”に約948万円を支出、うち約310万円が公金 党本部は「還流にはあたらない」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《ほっそりスタイルに》“ラブホ通い詰め”報道の前橋・小川晶市長のSNSに“異変”…支援団体幹部は「俺はこれから逆襲すべきだと思ってる」
NEWSポストセブン
東京・国立駅
《積水10億円解体マンションがついに更地に》現場責任者が“涙ながらの謝罪行脚” 解体の裏側と住民たちの本音「いつできるんだろうね」と楽しみにしていたくらい
NEWSポストセブン
今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン
柄本時生と前妻・入来茉里(左/公式YouTubeチャンネルより、右/Instagramより)
《さとうほなみと再婚》前妻・入来茉里は離婚後に卵子凍結を公表…柄本時生の活躍の裏で抱えていた“複雑な感情” 久々のグラビア挑戦の背景
NEWSポストセブン