芸能

浅田真央、バラエティーでのトーク力が急成長した理由

トーク力が急成長したという浅田真央

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回はアスリート出身キャスターについて。

 * * *
 いよいよ来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックに向けて、テレビ各局がアスリート出身のキャスター争奪戦を繰り広げていることは以前にも書いた。

『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)のように復活したり、『衝撃のアノ人に会ってみた!』(日本テレビ系)のように新設されたりしている“スポーツバラエティー”への出演は、アスリートたちの「オーディション」とも言ってもいいだろう。

 ちなみに、『衝撃の~』は、そのタイトルからはわからないが、同局のスポーツ局が制作するのだと関係者から聞いた。「日テレには、『ジャンクSPORTS』のような番組がないので」とも…。

 話を戻そう。そうしたスポーツバラエティーで見いだされたキャラ立ちでトークのセンスがあるアスリートをワイドショーのコメンテーターに据えるというのも近年のトレンドだ。

◇日テレには陣内貴美子という成功例

 日本テレビ系の『スッキリ』や『情報ライブ ミヤネ屋』でレギュラーの杉山愛のコメントはどんどん安定してきているように思うし、同じく『スッキリ』のレギュラーの松田丈志は、真摯なコメントやルックスも含めて奥様ウケがひじょうにいい。

 同局には、『news every.』の陣内貴美子という成功例もある。夕方の帯ニュースのタイトルやメインキャスターが変わっても、陣内のみレギュラーを続けているということは、よほど局の上に気に入られているのだと思う。もちろん、彼女は視聴者からの好感度も高い。

 陣内本人は「私が視聴者だったら、なぜアノ人が出ているのだろうと疑問に感じると思う」と常に謙遜しているが、他局のスポーツ担当アナでさえ、バドミントンのオリンピック代表ではなく、「美人キャスターだと思っていた」という者がいるぐらい、キャスターとして認められているのだ。

 陣内も、喉を冷やさないように夏場でもストールを首に巻き、アクセントの間違いや専門用語の意味を自ら記したノートを持ち歩く…という現役アナウンサーたちに聞かせてやりたい実直な取り組みぶりなのである。

 他局では、TBS系『あさチャン!』の沢松奈生子が目立っている。アスリートらしい健康的なルックスと、育ちの良さからくる上品さ、そしてアルトの声が、年配視聴者が多い同番組には非常に向いている。

 そうかと思えば、TBSが帯番組や人気番組の出演者をゲスト出演者に招く『日曜劇場』にも出演済み。嵐の二宮和也主演の『ブラックペアン』の第二話だったが、島田洋七の妻役を好演していて驚いた。

 その沢松と『1周回って知らない話』(日本テレビ系)で、“二大ラケット・スポーツ”について語りまくったのは平野早矢香。沢松の『あさチャン!』の裏番組『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)でスポーツを中心にコメンテーターとして出演している。持ち前の明るさと頭の回転の良さで、プロ野球やサッカー、フィギュアスケートに至るまで、他種目のコメントが光っている。

 その平野と沢松は、卓球界、テニス界を代表し、後輩たちがいかに頑張っているか、同種目をさらにメジャーにするために協会がどんな取り組みをしているかなどを、MCの東野幸治が「もう、いいです」と制止するまでしゃべりまくった。まぁ、それは見事なスポークスウーマンぶりで、しかも、この二人はいくら前へ前へと出ても嫌味がないところも素晴らしい。

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