新新侍従長内定が報じられた小田野氏(時事通信フォト)

 雅子妃は東大在学中に外交官試験に合格、外務省に入省した。上司だった前述の佐々江氏は、皇太子妃に内定した当時、祝福しながらも、「重要な力が剥ぎ取られる思い」と惜しんだほどだ。

 その雅子妃が、愛子内親王の誕生まではなかなか外国訪問が認められずに体調を崩していった経緯がある。

 新天皇は即位すると、すぐに皇室外交が待ち受けている。最初に迎える国賓は5月26日からの来日が予定される米国のトランプ大統領だ。「トランプ大統領が新天皇・皇后の米国訪問を要請してくる可能性は十分ある」(前出・担当記者)とみられている。

 そこで元駐米大使という外務省の大物OBを侍従長にして皇室外交をサポートする体制を組むことで、「雅子妃の体調が改善し、新皇后としてのご公務に積極的になっていただければという政府サイドの思いがあるのではないか」(同前)というのだ。

「令和」時代の皇室外交は、この新皇后シフトの成否にかかっている。

※週刊ポスト2019年4月19日号

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