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2019.04.21 07:00  週刊ポスト

「時代は斉藤由貴に染まった」 計算し尽くしたデビュー秘話

現在も斉藤由貴の音楽活動をサポートする長岡和弘氏

 潤んだ瞳で一点を見つめながら、秘めた思いを直立不動で切々と歌う──1985年に歌手デビューした斉藤由貴は、どこか古風で特別なオーラを放っていた。芸能界入りのきっかけは最終選考まで残った1984年の「東宝シンデレラオーディション」。同年、「ミスマガジン」のグランプリを獲得し、『青春という名のラーメン』(明星食品)のCMで注目を浴びる。

「カメラマンの野村誠一さんの事務所で打ち合わせをしていたら、『ミスマガジンで、こんな可愛い子がいるんだけど』って写真を見せられたんです。『歌も歌うんですか?』と訊いたら、すごくいい声をしていると。ぜひ担当したいと思って会社に戻ったら、部長のところにも同じ写真が来ていたんです(笑い)」

 運命的な出会いをこう語るのは、現在も斉藤の音楽活動をサポートする元ポニー・キャニオンの長岡和弘氏だ。甲斐バンドのベーシストからディレクターに転身して5年目。その間に石川ひとみを『まちぶせ』(1981年)でブレイクさせるなど、着実に実績を重ねていた。

「すぐに『役者の仕事に繋がるような曲づくりをします』という企画書を書いたら、幸運にも担当することができて。私はかねがね、作家やアレンジャーは一定の期間固定して、統一感のある世界を作っていきたいと思っていたので、真っ先に筒美京平さんのところに行って、松本隆さんとのコンビで書いていただきたいとお願いしました」

◆計算し尽くしたひと足早いデビュー

 ゴールデンコンビには、斉藤が歌ったテープを渡した。

「原田知世さんの『時をかける少女』、松田聖子さんの『夏の扉』、中島みゆきさんの『悪女』、あみんの『待つわ』などが入っていたと思いますが、お二人とも『待つわ』がよかったとおっしゃった。それで路線が決まりました」

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