「女性天皇容認」で皇室の未来は大きく変わる

◆なぜ今、「女性宮家」創設議論が再燃したのか?

 上皇・上皇后は、在位中、年間300件以上の公務を行なっていた。今後は、天皇・皇后や秋篠宮皇嗣夫妻、眞子内親王、佳子内親王が公務を分担し務めていくことになるが、前述したように女性皇族は結婚すると「皇籍離脱」して皇族ではなくなるため、公務を担えなくなる。

 上皇・上皇后を除くと、現在の皇室には天皇の他に15人の皇族がいる。そのうち、未婚の女性皇族は6人。愛子内親王以外の5人は成人しており、小室圭さん(27)との婚約が内定している眞子内親王をはじめ、結婚による皇籍離脱が考えられる世代だ。女性皇族が皇室を離れる事態が連続すれば、皇室活動そのものが立ち行かなくなることさえあり得る。

 そこで持ち上がったのが、女性皇族が宮家の当主として結婚後も皇室に残り、公務を担えるようにする「女性宮家」の創設だ。

 同様の議論は、民主党政権下の2011年頃にも行なわれた。当時の羽毛田信吾・宮内庁長官が、皇族の減少が皇室全体の活動に支障をきたすことを憂慮し、当時の野田佳彦首相に女性宮家の創設検討を要請した。皇室ジャーナリストの神田秀一氏が解説する。

「宮内庁長官の要請ですから、当時の天皇・皇后両陛下のご意向を受けていたと考えるのが自然です。その後、有識者へのヒアリングを経て、2012年10月に女性宮家創設のための皇室典範改正へ向けた論点整理が発表されましたが、直後に2度目の首相就任を果たした安倍晋三首相が白紙撤回しました」

 以降、議論は進むことなく時間だけが過ぎた。それが、代替わりをきっかけに「公務の担い手の減少」という喫緊の課題が知れ渡ることになり、議論が再燃した。

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